日刊せみなりーBLOG

新しい街づくり(^^)

更新日:2014/11/14

昔、うちの会社に入りたての頃、
入札で旭川に泊まった。

入札出張は一人だから、
夕食が寂しい。

その頃は、
コンビニも今ほど多くなかったから、

仕方なしに一人で食事処に入った。
名前は忘れたけれど、

買い物公園に面したビルで、
窓ガラスが大きかった。

何と無く丸いイメージのビルだったけれど、
思い違いか?

和食の美味しいそのお店の窓際に席を取り、
下を見下ろすと、

夕暮れ時、
多くの人たちが買い物公園を行き交っていた。

不思議だなあと、思った。
この世の中には、私の全く知らない人たちが、

全く知らないところで、
色んな生活を送っている。

この中の何人と私は知り合うのかしら?
知らない旭川の地で一人ご飯だったからだろう、

やけにおセンチになった。

が、
あっという間にその感傷的な気分は忘れ、

『今回はどこに行くの?わ!初めてだ!』
と、全道を回る現場に感嘆符を連発し、

そこで生活されている方々とお話をするのも嬉しくて、
ルンルンランラン、年齢を忘れスキップしてきたけれど、

アラカンになり、
少し、姿勢が大人になってきた。

それは、北海道を回る中で、
元気がいい地域が減り、

大丈夫かな?ここ…
と心配になる市町村が増えてきたからだ。

仕事でお手伝いをする他に何か出来ないかしら?
その思いで始めたのが、

小樽の古い建物を見かけはそのままで、
中を快適にして、移住者を呼ぶ活動だ。

ここにはもう住めないと思っている方々、
相続をしたけれど、勿体無くて壊せずにいる方々と、

それらの建物を欲しいと思っている方々を結びつける活動だ。
小樽の持つ歴史と、それを表現する大正から昭和の建物と、

そこから生まれた人柄が、
独特の地形の中で融合し、

なんとも言われぬ魅力を醸し出している街、小樽。
よし!やってみようと、

全く知らない人たちが、
この小樽を残したいという一心だけで集まり始まった活動は今、

新たな局面を向かえた。
この小樽の地で、この古い建物を使いたいと思っている方々が、

私や仲間たちの想像を超えた形で、
おられることを知ったのだ。

色んな生き方があるんだね。
色んなお店があるんだね。
色んな使い方があるんだね。

時代は、私の全く知らない事を増やしていた。
でも、

時代は、それを私に教えてくれるようになった。
小樽の街を残すことが、

新しい生き方を模索している方々の力になる。
そして、小樽は小樽らしさを未来に繋げつつ、

新しい小樽を作って行く。
建物が仲介役になって行く。

そんな街づくりの提案を、して行きたいと思っている。

私の全く知らない人たちが、私の全く知らない夢を、
この小樽で実現するお手伝いをしたい。

昔の感傷的な気分は、
アラカンになり、じっくりしたワクワク感に変わった。

やっぱり、時代の流れは前向きだ。

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