『どんなお仕事ですか?』
と聞かれ、

『あのお〜』と説明をしても中々理解して頂けない職種が、
当社の仕事だが、

とにかくあらゆる建物、
あらゆる営業調査をさせて頂くのが特徴だ。

その中でも、結構多いのが、
床屋さんや美容室。

多分、
道路に面しているところが多いからだろう。

おかげで、
子供の時以来入ったことのない床屋さんにいれて頂き、

『へええ、今時の床屋さんは鏡と洗髪台が一緒なの！？』
と驚いたり、

その代金の高さにもう一回驚いたりしているが、
高いのは、洗髪ユニットだけでなく、

あの椅子も高いのだ。

美容院の椅子も同じ、
え？そんなにするの？の世界である。

だから、
近頃、増えているネイルサロンで、

リクライニング式ソファーを見かけた時は、
『これは、椅子代がネイル代に含まれている！』

と察し、入店は見合わせた。

何でも、専門的なものは高いのか。

専門的なものでないのにお高いのは、
ハイエースの椅子である。

数年前、
社車をハイエースにした時、

当たり前に現場の車だから、
現場仕様ハイエースにしたら、

後ろ座席のイスが硬くリクライニングではなかった。
『仕方ないじゃない、現場用なんだから』

と私は言ったが、
モゴモゴN社長がモゴモゴ言って、

後ろ座席のみ一ランク上げたのだが、
何と！座席だけで24万もした。

財務大臣のむつみさんは、
その値段が忘れられず、

『あのさあ、24万あったら高級ソファーを買えるよ。
あのイスなんて、少しリクライニングするだけで、

硬いじゃん！』と文句を垂れたけれど、
みんなは、『車だから仕方ないです』と、

あまり取り合ってくれない。
全く、信じられないわ！

と、思っているのは私だけらしい。
そのハイエースも、

あと少しで買い替えか。
私は、何よりあの後ろのイスが勿体無いと思ったりする。

『でも、むつみさん、あのイスのおかげで遠出も楽ですよ』
そう言われると、そうかもね。とおもうけれど、

トヨタさん、お願い！もっと安くして！
と思う。

ちなみに、床屋さんのイスも美容院のイスも、
高級ソファーを買える値段である。

変だわねえ。
どうやって、ものの値段って決まるのかしら。

美容院の気持ちの良いリクライニング椅子に横たわり、
洗髪をして頂きながら、

思う私だ。