日刊せみなりーBLOG

中川町は…

更新日:2014/11/28

昨日、
街中を歩いていたらビルの展示コーナーに、

中川町のポスターが貼ってあった。
大きな川の写真だった。

思わず口から、
『中川町かあ』と言葉が漏れた。

初めて中川町の名前を知ったのは、
今から20年くらい前だと思う。

『中川町の仕事が入りました』
え?そこはどこ?私は知らなかった。

『ポンピラ温泉があるところだよ。
昔は寂しいところだったわ』

その頃、専務だった姉が言った。
中川町の仕事は二度目だったらしい。

全道を隈なく回る会社だから、
宿泊場所は重要だ。

温泉は嬉しいけれど古いのかしら?
調べてみたら、素晴らしく綺麗になっていた。

『温水プールもあるよ』
わああ!嬉しい!

まだ私も40そこそこだ。
『水着を持って行こうよ!』

みんなで水着持参で出かけたっけ。
現場は中々大変だったけれど、

温泉施設は立派で安く大満足だった。
その後、中川町の仕事は続き、

ずいぶんポンピラ温泉にはお世話になった。

思い出は温泉だけではなく、
冬の国道を裸馬が全速力で走っていたり、

道路は当たり前に歩行者優先で、
いつ人が渡ったり、立ち話を始めるかわからないので、

超安全運転が要求された。

人も時間もゆっくり流れていた。
でも、街中の整備が終わると私たちの仕事も終わり、

訪れることはなくなった。
名寄士別を抜けて、音威子府や美深、風連町、

北に向かう町々は、
ちょっと訪れるには遠いけれど、

おかげで随分馴染みになった。
町から町の間は原生林でコンビニもないから、

トイレにはいつも悩まされ、
『むつみさん、大丈夫ですか?』

よく心配をされた。
懐かしい思い出だ。

北海道を仕事で回る度、
『よく、こんなにも厳しいところに入植し、

開拓を進めたものだ』と驚かされるが、
道北もその代表選手だろう。

あのビルに、
なんで中川町のポスターが貼ってあったかは知らないが、

まるで昔の知人にあったようで、
元気にしているかしら…

そんな気持ちになった。

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