日刊せみなりーBLOG
やっぱり、現場はいいなあ
更新日:2014/12/01
久しぶりの現場だった。
おまけに、久しぶりの担当者、
なので、お客様と直接お話をする。
この場合のお客様とは、お役所の担当者の方ではなくて、
物件所有者(権利者)と言われる方達だ。
今日、お会いしたお二方は、
70歳前後のご婦人だった。
果樹農家のお母さんだ。
一軒目、調査が終わり、ご説明に上がった。
今回は玄関先で失礼をしたが、
『上がってってくれればいいのに…』と優しい。
『すいません、お隣にもお約束をしているので…』
と、お断りをしつつ、
上がってお話をすれば良かったかしら、
とちょっと後悔。
でも、次の調査もあるし…
そして、次の御宅でも玄関先でお話をした。
ご説明はすぐ済んだのだが、
なんだかんだと話が弾む。
ついつい、昔の看護婦時代のくせが出て、
色んな事を聞いてしまう。
また、
お母さんたちも、お話をしてくれる。
この時間が、好きなのだ。
今日の二人のお母さんも、
しっかり生きてこられたのが見える方々だった。
また、果樹園も、
下草の刈り方一つとっても几帳面さが出ていて、
良い果樹が収穫出来ていることがわかる。
『葡萄棚はいつ作られましたか?』
『そうだね、ぶどうが13年前に植えたんだから、
12年前だね。時期は4・5月だよ。
先にぶどうの苗を植えて、次の年に葡萄棚は作るからね。
雪解けを待って、すぐ作るんだよ。』
そうか、葡萄棚と苗植えは一年の差ができるんだ。
また一つ勉強になった。
昼過ぎ、
『終わりましたので、失礼します!』
玄関先で叫んだら、
お母さんは雨の中、外まで顔を出してくれた。
『ありがとうございました!』
車の窓を開けて挨拶をする。
これぞ本当に、一期一会だけれど、
調査を終えて心がほっくりする時間だ。
自然に顔がほころぶ。
担当者にならないとお客様とゆっくり話すことはない。
この時間が好きなタイプと苦手なタイプがいるけれど、
私はやっぱり好き、
もうそろそろ、担当者になることはないと毎年思うけれど、
チャンスがあれば来年もしたいと、
心密かに思った50代最後の師走だった。