日刊せみなりーBLOG

いつまでも…

更新日:2014/12/13

忘年会シーズン到来だ。
今年は、一病息災になったので、忘年会も規制中で、

三個!と決めて、悩んで悩んで選択した。
その三個中の一個が今日あり、

昨日からルンルンしていたら、
そのお仲間Sさんから電話があった。

96歳のお父様の調子が悪いので、
忘年会は欠席するとの事だった。

『わかりました。お大事にして…』
と電話を切ったが、

お父さん想いのその友人の事を思い、
また、自分の89歳の母のことを思い、

とても、胸が痛んだ。
そして、思い出すのは以前行った弘前のお寺での一コマだった。

弘前にはお寺街があり、
大きな道の両脇に由緒正しきお寺がずらりと並んでおり、

その中の一つに父の恩師が眠っておられた。
夏休みを使って夫婦で訪れたのだが、

お住職さんは私たちを奥の間へ通してくれた。
そこでは、檀家さんたちが作業をしていたが、

私たちくらいの年齢の方が、
かなりの高齢の女性に言っていた。

『親はね、生きているだけで十分何だよ、だから長生きしてよ。』
その高齢の女性は、作業をしながら、『そうだね』と笑っていた。

その時は、
私たちも、そうそうと言いながら一緒に笑ったが、

その後、義父母、父と亡くなり、
その言葉の意味が痛いほどわかるようになった。

いくつになっても親は親、子どもは子供なのだろう。

100歳の現役写真家笹本恒子さんの著書の中に、
『うちの母は…』と幼い頃のお母様との事が書かれているが、

100歳になっても、
親は親なのだと感動した記憶がある。

いつかは離れなければならないが、
その日が遠いことを願うのが子どもだ。

と、昨夜思っていたらその友人からメールがきた。
『大丈夫でした。明日、出席できます!』

良かったあ!本当に良かった!

この年になって改めて、
親のありがたさを感じる今日この頃だ。

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