社員が一生懸命お仕事をしている最中だが、
私は、経営者の勉強会で東京に来た。

全国から集まった様々な業種の女性経営者たちは、
力強く明るく美しかったが、

その中に、
『ええ？？株式会社だったんですね！』

と驚かされた方がいた。
その会社の名前は、【前進座】。

私は、その昔、女優になりたくて、
でも、東京に一人で出て行って貧乏をする勇気もなく、

堅実な看護婦の道を選んで現在に至るが、
やっぱり芝居は好きだったので、

昔は時々、札幌に来る演劇を鑑賞した。
その中に、前進座の【出雲阿国】があった。

実は、
ストーリーは忘れてしまったのだが、

最後の場面、
御国が両手を広げ、上を向いて回る様の場面が、

忘れられない。
そして、その場面を思い出すと、

一緒にその時の感動も蘇るのだ。
その名刺交換をしたTさんは、

『私がおくに役をしたんですよ』と、にっこりされた。
二度びっくりだ。

何でも、前進座は作られて87年たつが、
早くから組織を株式会社にして運営され、

幹部は、
こうやって異業種交流会にも参加され、

広報と経営力の増強を共に図っているようだ。

女優さんかあ…
私の目は、憧れの星マークでいっぱいになった。

交流会の時、その前進座のTさんが見えて、
『6月10日に札幌で公演会があり、

その時だけ、私も演じます。
是非いらしてください。』とお誘いを受けた。

ただし、時間が午後2時開演と言う。
働く社員たちの顔がよぎった。

うーん、、即答が出来なかったが、
行きたーい！

Tさんは、
『実は私、夫が北海道で小樽にも家があるんです。

小樽の能舞台で一人芝居もさせて頂きました』
と仰った。

なんと！
将来は小樽に移住も考えているという。

すごい…
突然、未知の女優さんが身近になった。

うひょひょひょひょ。

私が諦めた女優を職業にし、
株式会社の劇団の幹部社員となっている女性。

色んな生き方があるんだなあ。
今回の東京も刺激的だった。