日刊せみなりーBLOG
命日は…
更新日:2015/02/22
今年は忙しいピークが年度後半に来て、
社員みんなも、『頑張るよ〜』だが、
大した役に立たないむつみさんも気持ちだけは忙しく、
わ!お義父さんの命日がすぎちゃった!となった。
四人の親のうち健在なのは私の母だけで、
夫の両親と私の父は他界した。
我が家には仏壇も神棚もなく、
棚の一部に三人の写真と、
私を実の子のように可愛がってくれた伯母夫婦の写真を、
飾っているだけだが、
それでも毎朝、手を合わせている。
なのに、なのに、義父の命日を数日すぎて、
あれ?!わ!
と、思い出したのだ。
ごめんね、お義父さん、
お饅頭を買ってくるね。
とその日の朝は思っていたのに、
なんだかんだと気が急いているうちに、
その日もお饅頭を買えなかった。
そのことが気になっていたのか、
初めて義母に夢で怒られた。
『父さんの命日なのに…』
義母は優しい人で、
『ねえ、むっちゃん、私はこう思うの』
と自分の意見をちゃんというけれど、
怒られたことはなかったのだが、
命日を過ぎても中々お供え物を用意しない嫁に、
流石に我慢できなくなって、夢にご登場したのだろう。
その日は東京に行く日だったので、
(東京で買ってこよう…)
心に誓った。
さて、東京も忙しく、
また、東京ならどこにでもお饅頭屋さんがあるだろうと、
思ったのだが、
意外や意外、おかき屋さんはいっぱいなのに、
和菓子屋さんと出会わない。
義父は、ニッテン、
砂糖のすずらん印に勤めていたせいか、
甘いものが大好きで、
特に和菓子には目がなかった。
いやはや、探そうと思うとないものだ。
結局、
羽田空港で【ひよこ塩餡季節限定】を買った。
家に帰り、
『ごめんね、お父さん、遅くなって』
とお供えをした。
夫と三女にその話をしたら、
夫が苦笑していたから、
夫も気にしていたのかな。
三女は、
『それは、お母さんの気のせいじゃなくて、
おばあちゃんが本当に言いにきたんだね』
と言った。
『年を取ると覚える日が増えて覚えられないよ。』
と言い訳したが、
7人の孫の誕生日を忘れても、
親の命日を忘れちゃあいけない。
お下がりの【ひよこ】を食べながら、
あの日、急に逝ってしまった義父を思い出した。