『落ち着かないよね、発表は10時？』
今日は、公立高校の合格発表の日だ。

ホンワカH君の愛息子T君は、
受験生だった。

朝会でも、
その受験生の親の気持ちをよく話していたホンワカH君。

夕べは、
落ちたとしてもよく頑張った！と言ったそうだ。

私にも、覚えが三度ある。
三人姉妹の娘たちは、

それぞれ違う高校を受験したけれど、
三人とも、『かなりの挑戦ですが、希望はゼロではない』

と言う高校を受験したので、
落ちたとばかり思っていた。

長女は、名前で発表した最後だったから、
高校の正面玄関に張り出された合格者名の中に、

縦書きで書かれた娘の名前を、
発見した時の嬉しさを、

昨日のことのように覚えている。
次女も三女も、絶対落ちたというので、

みんなが見終わった頃を見計らって、
高校に行った。

私は密かに受験番号を覚えていた。
だから、娘よりも先に受験番号を見つけたが、

娘が見つけるまでは、何も言わなかった。
次女も三女も、自分の番号を見つけて、

泣いて喜んだ。
もちろん、四人の祖父母にも報告した。

あれから何年たったのだろう。

ホンワカH君は、落ち着きなくしていたが、
10時20分頃、携帯がLINEを知らせた。

『受かりました！』
良かったね！おめでとう！

15年前、
ホンワカH君が当社に入社して1週間後に生まれたT君、

『わ！生き写しだ！』というほど、
ホンワカH君にそっくりなT君。

赤ちゃんから知っているからか、
私もモゴモゴN社長も、

そして、みんなも、
T！と呼び捨てにする。

そんな可愛い社員の息子の今日は、
最高の日になった。