土曜の夜は、
時間が有る限り、【寅さん】を見る。

昨日は、浅丘ルリ子がマドンナ、
今回の旅は北海道で、

昔の網走駅が映し出された。

今はビジネスホテルが並ぶ駅前には、
空き地があった。

アーケードは今とあまり変わらない。
次に、網走港が出てきたが、

『あら、そういえば、私、港には行ったことがないわ』
一緒にテレビを見ていた夫に云った。

入札が、
それぞれの役所で行われた昔、

網走にも年に数度は行った。
車の免許を持たない私は、

バブリーな時は飛行機で、
質実剛健になってからは汽車で行った。

札幌から特急オホーツクに乗り、
約5時間半…中々の汽車の旅だった。

特急オホーツクは、本数が少ない。
泊りがけの時は、朝9時頃の汽車に乗り、

旭川までは、朝の昼寝、
旭川で駅弁を買い、

上川の山の中を抜けつつ、食べる。
しっかり、寝ているから、もう寝られない。

本を忘れると、大変なことになる。
遠軽で汽車の方向が変わると、

あと、少し…と、ほっとする。
北見でたくさんのお客さんが降りるのは、

釧路行きの特急おおぞらに乗ると、
帯広で大半が降りるのと似ている。

汽車が女満別を過ぎると、
網走だ。

時間は3時をすぎている。
お役所にご挨拶してホテルに入る。

車ではないので、
徒歩圏内のお散歩をする。

本当は、
美味しいお店で魚介類を食べたいのだが、

一人で居酒屋に入るのは落ち着かない。
結局、ホテルのレストランで食事をした。

翌日は、
緊張の入札が終了するのが11時頃、

落札したら契約してご挨拶と忙しいが、
不落札なら、これまた時間が余って読書する。

そして、13時半頃の汽車で帰るのだが、
網走は睡眠時間を除けば、

滞在する時間より、
移動時間の方が長かった。

だから、
【見て歩く】余裕はなかったのだ。

こんな港があったんだ。
改めて、勿体無いことをしたと、思った。

車移動だったら、
あんなとこ、こんなとこ、と見られたのに。

電子入札になり、
私が網走に行くことはなくなった。

まことに、残念だ。