『あったかいですね〜〜』
連休明け、短期助っ人長期のIさんが言った。

本当に暖かい、
こんな連休明けはないよね。

私も返す。
本日の午後は、私とIさんの二人だけだ。

いつも一生懸命働いてくれる社員たちに、
少しでも長い休暇を取ってもらうため、

若者たちは、
8連休と9連休に分かれて長期休暇にした。

中年たちは中々そうも行かず、
カレンダー通りに出勤し、

本日は現場だ。
モゴモゴN社長は、打ち合わせに出かけ、

穏やかO常務は、営業に出かけた。

なんとなく、
空気は【お休み】でのんびりしている。

一人寂しく仕事をしていた所に、
短期助っ人長期のIさんが来たというわけ。

まずは二人で連休の話題、
やっぱり空気は、連休だ。

それでも、
パシャパシャパソコンに向かっていたら、

美国調査組が帰ってきた。
『あら、早かったわね。よかったね。』

早速、本日の現場日当を渡したら、
『うーん、今日の昼飯には足りなかった。』

あら、どこで食べたの？

『現場を終わらせて、
余市のK商店でいとこ丼を食べました。』

昼食時間が過ぎていたので、
食べられたらしい。

今、余市は観光客で溢れているから、
K商店は、大繁盛。

『おれらで、690番台でしたよ。』
今日のお客さんの数らしい。

『現場写真の整理を頼むよ。』
先輩の声に、

気遣いU君が新人T君にやり方を教えている。

電話も鳴るし、
仕事も進んでいるけれど、

空気は穏やか、連休の空気。

『俺たち、もう帰りますよ。
モゴモゴN社長たちは帰らないんですか？』

もうすぐね、帰るわよ。
あれもこれも、

しなければならないんだけれど、
会社に充満する【お休み空気】にやられたのかしら、

いまひとつ、乗り気にならず、
よし！最低限のことだけにしよう。

珍しい暖かい晴天続きの連休に、
なんだか、心が間延びしたみたい。

いかんなあ…