日刊せみなりーBLOG

素晴らしい女性…

更新日:2015/06/28

昨日の土曜日、
働く女性の大先輩にお会いした。

小樽海陽亭のシニア支配人の佐々木さんだ。
お噂にはお聞ききし、

近頃はテレビにも、
取り上げられておられる方だが、

実際にお会いすると、
その凛とした存在感に、

心を、
鷲づかみにされた感じだった。

海陽亭は、
明治9年創業の現役料亭だそうだが、

佐々木さんは、
77歳まで商社に勤め、

その後海陽亭で働いておられると、
商工会の新聞に載っていたが、

まさに、現役の働く女性92歳。
着物姿で、

海陽亭の階段を、
背筋を伸ばして上り下りし、

私たちに海陽亭の説明をされる声は、
凛とし、

海陽亭の天井の高さも、
気にならない声の通り方だった。

『この料亭には、
ここに紹介されている方々以外にも、

多くの方が、お忍びでいらしています。
ここでは、けしてそれが外に漏れないことを、

ご存知ですから。』
一流料亭の口の硬さは、

本物らしい。

昨日は、
ルタオと海陽亭の合同企画で、

見学のほか、
お弁当とケーキセットがつく、

特別企画だったので、
『本日のお料理には、

蟹の甲羅揚げがついておりませんが、
美味しいのですよ。

今度は是非、
お料理を食べにいらして下さい。

お昼のお料理は、
3000円からお出ししています。』

と、最後に、
宣伝も忘れないのは、

素晴らしいセールス魂だと、
感服した。

私はただいま60歳、
社会人歴38年と自慢だったが、

佐々木さんの前では、
駆け出しだ。

一緒にお話を聞いたお仲間と、
今度は、

佐々木さんのお話をお聞きする、
勉強会を企画しようと、話し合った。

どう考えても、
戦前戦後と女性が働き続けるのは、

強い意志と、
勉強と根性が必要な時代だったと思う。

それも、大企業が、
定年を無視して雇用しようと思った人だ。

そして、
商社を退職後も、

恋われて、
海陽亭で支配人をされている。

こんな素晴らしい方のお話を聞かずして、
どうする!

と言う気持ちだった。

【仕事と言うもの】の魅力は計り知れないが、
困難もつきまとう。

その中で、
しっかりと歩まれている大先輩に、

心から尊敬の念を抱いた。

伊藤博文公を始め、
各界の著名人をお迎えした、

100年を遠に超える海陽亭の建物に、
全く引けを取らず、

私たちの案内が終わると共に、
次のお客様のお座敷にお入りになったその後姿に、

プロの毅然さを見た思いだった。
また一人、

目指したい【働く女性】が増えた小樽だった。

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