日刊せみなりーBLOG

昔グスベリ、今ブルーベリー?

更新日:2015/08/08

うちの会社の仕事は、
公共事業で必要とする土地の上にある全てのものを、

調査し、積算する事だ。
だから、庭木なども調べるのだが、

看護婦から転職した私が覚えたのも、
その庭木の調査からだった。

何せ、人間以外興味がなく、
花、木々も全て一緒に見える私だったから、

全てが驚きで新鮮な調査だった。
ある調査の日、

私はまあるい薄緑の実を見て、
モゴモゴN社長こと夫に聞いた。

『このトゲトゲのある木は何?』
『お前!これはグスベリだろ、知らないのか!』

と夫は呆れ顔で言った。
『うん、初めて見た。』

きっと、
初めて見たわけではないのだろうが、

興味がない私には、
見えていなかったのだろう。

夫は、
『俺は、子供の頃、グスベリはよく食った。』

と言った。
あれから、20年近くたち、

グスベリはあまり見かけなくなり、
代わりに、

ブルーベリーが多く植えられるようになった。
ハスカップと似ているが、

樹皮も葉っぱも違うので、
実が成っていなくても、

ブルーベリーとわかる。
健康に良いものとして知られている所為か、

鑑賞目的というより、
実を食べている家が多い。

私も近頃は、
無農薬ブルーベリーを買って毎朝食べている。

時代は、グスベリから、
ブルーベリーに移行しているのだろうか。

先日訪ねた天塩の農家さんには、
大きな実のなるグスベリがあった。

『大きな実でしょ、
昔はよく食べたんだけどね。』

と、75歳の奥様が言った。

そのグスベリは、
直径が2センチ近くもあるように見えた。

グスベリって、
どんな味がするんだろう。

ブルーベリーには、手が出るが、
グスベリには、手が出て行かない私だ。

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