お盆休み最終日、
朝から孫娘2人を空港まで見送った。

スマイルなんとやらで、
子供だけを飛行機に乗せるサービスを利用した。

小学校一年生と三年生だが、
しっかりしたものだ。

振り返りもせずに、
ルンルンしながら飛行機に乗る姿に少々拍子抜け。

まあいいか、
と、爺婆は、生まれて初めて、

検査入り口を逆送した。
時間はまだ、9時前だ。

『御墓参りをしてしまうか』
夫が言った。

実家のお墓は、里塚で、
世話になった叔母夫婦のお墓は、滝野だ。

送り盆になったが、
それでもお墓は、混んでいた。

２つのお墓参りを済ませると、
急に静かになった気がした。

8月の初め、
バタバタと娘たちが帰って来て、

8人の孫の声が、
マンションにこだました。

私は、毎朝、
仕事前に洗濯機を回し、

炊飯器のスイッチを入れる。
孫の世話は娘たちがするが、

せっかくの夏休みだから、
少しでも実家に帰った気分にさせたくて、

ばばも、精を出す。
夜は、一緒に外食をしたり、

なんだらかんだら、
仕事以外は一緒にいた。

『じじんちにいる時だけだよ！』
と言って、孫たちは、

アイスクリームやジュースの食べ飲み放題。
目を輝かせて、チョコ付きアイスを頬張る三歳児に、

ジジもババも目を細める。

いつもは2人住まいのマンションが、
最高時、14人に膨れた。

トイレットペーパーもお米も、
減り方が半端なく、

それがなんだか嬉しかった。
水道光熱費の請求書が怖いと言いつつ、

それさえ楽しみなんだから、
子どもや孫の力は凄い。

御墓参りから家に戻った頃、
『無事つきました！』とLINEに、

孫たちの笑顔が届いた。
あっという間の10日間だった。

さあて、
明日から仕事、頑張ろうかなあ…

と、言いつつ、
ちょこっと寂しいジジとババだ。