日刊せみなりーBLOG
心の機微力は…
更新日:2015/08/24
私は運転免許がない。
これは、私を知る多くの方々が、
『周りの幸せのためには、
免許を取るな!』のご忠告を下さったから。
まあ、自分が一番、わかっていたが。
なので、
私は社員の運転する車に乗せて貰うだけだが、
つくづく、
運転には個人の性格が出ると思う。
『あのさあ、
その急発進、急ブレーキを、止めて貰えない?』
という社員も入れば、
『優しい運転だね』と感動する社員もいるが、
その優しい運転の代表選手が、
気遣いU君だ。
私が褒めると気遣いU君は言った。
『いやあ、ただ、
自分が乗せてもらった時、
急ブレーキ急発進だと、酔うんですよ。』
なるほど…
自分が嫌なことは、人にはしない。
流石、気遣いU君だと思った。
これは、簡単なようだが、
中々出来ない。
ちなみに、気遣いU君は、
一人で運転するときは、急発進急ブレーキ派らしい。
この手の気遣いをできる人は、
人の機微がわかる人が多い。
私は、昔、看護婦をしていたが、
自分では、この【機微】がわかる人間だと思っていた。
ところが、ある日、
若い患者さんが、
『中野さんは、なんて人の気持ちがわからない人!』
と、泣いて違う看護婦に訴え、
私は、
我が身を知る事になった。
自己弁護をすると、
私は決して冷たい人間ではない…。と思う。
人のためにも、良く動く。…と思う。
人が喜ぶのが嬉しい。…本当に。
にも関わらず、
【機微】に欠けるところがあるらしい…………
なぜか、
多分、私自身が鈍感だから。
自分が傷つかない事は、
人も傷つかないと思うところが、
【機微】がわからない由縁だろう。
想像力もしくは共鳴力の欠落である。
そんな私も還暦になり、
『あの時、なんであんな事を言っちゃったのかしら』
とわかるようになった。
60年と言う時間のおかげだ。
気遣いU君はまだ31歳だ。
きっと、今の気遣いを大事にしていくと、
【人の心の機微】が、
よくわかる技術者になれるだろう。
さてさて、
私も気遣いU君が持つ、
想像力や共鳴力に負けないように、
【心の機微力】を磨かなくちゃあ、
伸び代は、
まだ、あるはず!である。