日刊せみなりーBLOG

麹町会館…

更新日:2015/09/24

偶然なんだろうけれど、
意味があるのかしら?

と思うことがある。

先週、私は勉強会で東京に行った。
年々歳々、腰が重くなる私は、

『飛行機もホテルも同じでいいから、
一緒に、取ってえ~』と友人に頼んだ。

『ホテルは、少し歩きますけれど、
いいですか?』

『いい、いい、何でも任す』
と、無責任な頼み方だったが、

そのホテルは、
研修があった市ヶ谷から、少し歩いたが、

中々良いホテルだった。
周りは閑静な高級マンション街のようだった。

『部屋も落ち着くし、朝食もいいし、
値段から考えるとお得ね!』

私は、そのホテルが気に入った。
翌朝、私は朝早く散歩に出た。

6時には、
サラリーマンがいっぱい歩く街であった。

初めて見る景色だが、
なんだか、落ち着いた。

ホテルに戻り、
よくよく見たら、そのホテルは、

市町村職員研修センターと書いてあった。
『やっぱりだわ』

初めての建物で、
初めての空間なのに、

懐かしさを覚えたのは、
間違いではなかったようだ。

そのホテルは、
その昔、麹町会館と呼ばれ、

私は、
両親や姉とよく泊まっていた場所だった。

私の母は、岡山出身で、
数年に一回は岡山に帰っていた。

昔の事だから、
函館までも汽車で6時間、

そのあと、
青函連絡船に乗り、

青森で寝台車に乗り換えた。
早朝上野に着くが、

疲れてしまうので、
家族は東京に一泊したが、

その時の定宿が麹町会館だった。
父は、道庁の職員だったが、

ここが気に入って、
出張の時も利用していたようだ。

昔は木造?二階建て、
美しい中庭があったが、

今は全部がホテルとビルになっていた。

偶然の、麹町会館との再会だった。
記憶が突然子供時代に戻り、

なんだか幸せだった。

一緒に行った友人にその話をしたら、
今度は、乗り物話で盛り上がった。

今は、飛行機で二時間の岡山も、
昔は、2日かかりだったのだから。

本当に、偶然の、
ただの偶然のホテルなのに、

父が、
泊まらせてくれたように感じた。

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