日刊せみなりーBLOG
半アナログだけど…
更新日:2015/10/25
昔、
私が看護婦からうちの会社に転職をした頃、
電卓は、
何よりも重要な【計算機】だった。
算盤は影を潜め、
四則計算は、電卓が全てを担った。
その頃、
仕事を手伝っていた母の電卓操作は、
神業だった。
が、私は神業に近付けないうちに、
母は引退し、
会社には、二人の電卓神業社員が入った。
『ねえ、どうして、二人ともそんなに早いのに、
間違えないの?』
私は、不思議で仕方がなかった。
『むつみさん、どうして、そんなに遅いのに、
そんなに、間違うんですか?』
私は、逆に言われた。
『ねえ、教えて、電卓ってどうやって打つの?』
私は、神業A子ちゃんから、
電卓の打ち方を習うことにした。
『むつみさん、電卓の縦三列に使う指を決めるんです。
どんな電卓も数字の並びは一緒ですから。』
どれどれ、
年下だが、事務職としては先輩の彼女の指導に従った。
最初は、時間がかかったが、
そのうち、前よりかは早くなった。
それと共に、
間違いも少なくなった。
それでも、
『ねえ、神業A子ちゃん、どうしても合わないのよ。』
と言う計算は、
お願いをしてやって貰っった。
『むつみさん、
こういう時は、少し時間を開けて、
やり直しをしたほうがいいですよ。
指が、同じ間違いをするんです。』
そうかあ、
なるほどねえ。
それから、20年以上たち、
計算は、パソコンに役割を移し始めたが、
『最後は、
電卓を叩くのが一番間違いを見つけやすいよ』
と、私は思っている。
なぜなら、うちの会社の成果品は、
圧倒的に計算書だから。
打ち込むのも人間、
『ここは、手打ちにしないと』
と、パソコンの【自動的】が使えない時も多いし、
『そこ、範囲設定は手動でしました』
の時もある。
その間違いは、
計算にあらわれるので、
電卓作業は、
簡単・最速・確実なのだ。
ただし、電卓の操作が、
最速、確実の人のみだが。
実は、エクセルに打ち込む時も、
電卓最速確実が生きる。
一時期、
『電卓が早いことになんの意味があるの?』
と言われたが、
この四則計算の半アナログ万能機は、
重要で、
何よりも、それを最速確実に扱える【人の手】は、
やっぱり、
仕事を支える大柱なのだ。
と、
昨夜は何回電卓を叩いても、
合わなかったのに、
今朝、やり直したら、『あった!』と、
感動し、
私に電卓の手ほどきをしてくれた、
2人の神業A子ちゃんを思い出した。