今日からの現場指揮をとるのは、
地味に明るいねあかのT君だ。

彼は、今年入社した新人だが、
この現場で、指揮をとるのは二つ目、

前回は、小樽の高島だったが、
今回は、オホーツクの興部だ。

もちろん、
先輩が後ろに控えているが、

準備から段取りまで、
自分でしなければならない。

ちょうど、同じ日、
一年先輩の気遣いU君が、

江差の現場指揮に当たるため、
それぞれ、先輩に聞きつつ、

声を掛け合って準備をしていた。
いいぞ！頑張れ！

と、お母さん的に私は思った。

新人達が、
少しずつ成長していく様を見るのは、

嬉しい。

実は先日、
もっと嬉しいことがあった。

地味に明るいねあかのT君が、
来春入社予定のOさんを連れて、

【内定者研修】に行った時のことだ。
その研修に参加していたと言うI技研のI専務から、

『地味に明るいねあかのT君、凄い成長ぶりね、
肩の力が抜けてきたみたい。

良い仕事をしているのね』
と、後日、お褒めの言葉を頂いたのだ。

自分の会社の社員を、
客観的に見ているようでも、

そこは中々難しい。
もっと、こうなって欲しいとか、

反対に、
よくできていると、

身贔屓が出たり。
だから、

他社の方の目で、
具体的な言葉で褒められるのは、

この上もなく、
嬉しいのだ。

今朝、モゴモゴN社長と私は、
一番に現場の車に乗った。

『おい、輪じゃくは持ったか？！』
モゴモゴN社長が言った。

『積んでいるに決まっているでしょ！
地味に明るいねあかのT君が準備したのよ！』

なんだか、無性に腹が立った。
『心配だから、聞いただけだぞ』

いや、その通り、
私が、怒る事はなかったのだ。

でも、なんだか、
頑張っている地味に明るいねあかのT君を、

疑われたようで、
これは、確実にお母さん的反応ね。

と、反省した。

さあ、車は興部に向かっている。
『今日の予定は…』

地味に明るいねあかのT君、
やる気満々で、

嬉しいぞお！