日刊せみなりーBLOG
鮑の話?
更新日:2016/07/06
うちの会社のお仕事は、
全道くまなく歩くので
北海道中の美味しいものを
頂く機会も多い。
例えば、
『疲れたっしょ、おやつにこれ食べな』
と、
出されたものが、
茹でたての北海シマエビだったり、
『そんな高い活イカを食べたのかい。
勿体無いねえ。
昼の用意をしたから食べてえ』
と、
出されたのが
朝獲れイカだったり、
『こんな細いのは商品にならないから
持ってけ』
と、
渡されたのが、
山ほどのアスパラだったりする。
何回もご辞退しながら
なぜか、
体は前のめりだ。
が、たまに、
やばっ!と言うものもある。
いえいえ、
私だけがやばいのだ。
あれは、
美国の漁師さんのうちだった。
『ほれ!たべな!』と、
ビベロYちゃんと私の手のひらに
乗せてくれたのは
小ぶりながらも
生きているアワビだった。
もちろん、天然物だ。
わ!すごい!
と、思ったが、
ふと、不安がよぎり
ビベロYちゃんを見たら、
『美味しい!』と言って
むしゃむしゃ食べていた。
もう一度不安がよぎったが
エイ!と口に入れた。
新鮮な磯の香りが広がった。
が、
硬い!カタイ!かたい!
不安は的中した。
私は、下の二本の奥歯がないのだった。
獲れたての新鮮なアワビを
切らずに、奥歯なしで食べるのは
至難の技だった。
若く健康なビベロYちゃんは
パリンパリンと
いい音をたてていた。
私は、
その音を聞きながら
ほぼ、
丸呑みをした。
『うまかったべさ、まだ、食べるかい?』
と、漁師さんに言われたが、
『こんな高価なもの、そんなに頂けません。』
と、丁寧にお断りをした。
北海道中をくまなき歩き
頂いたものは数多くあるが
唯一、困ったのが
活アワビの丸まんま一個と言うのは、
贅沢で勿体無い話だが
経験者のみ知る
生きのいいアワビは硬いのだった。
