日刊せみなりーBLOG

幸せな体験でした。

更新日:2016/08/19

私がうちの会社に入って
はや、二十数年、

気がつくと、
看護婦時代をはるかに超える年数だ。

全くの畑違いに
右往左往したが、

面白かったのは、
まず、出張が多い事。

現場で出張もあるし、
以前は、入札の出張も多かった。

現場は、
全道のあらゆる町村にお邪魔をしたし、

入札では、
道内主要都市に通った。

現場では、
ホテルから駅前旅館、時には、

温泉旅館にも泊まるが、
入札では、ビジネスホテルが多かった。

入札時、遅刻は厳禁で、
遅刻をすると、辞退したとみなされるし、

それも、無断辞退だから、
礼儀のない会社と見られ、

当たり前に、
点数が下がり、指名がなくなる。

だから、入札で泊まるときは、
めざまし時計をいくつもセットし、

緊張の朝を迎える。

そのため、ゆっくりできる宿より
便利の良いホテルを選んでいた。

それが、今回、
旭川市内のお宿に泊まる機会を得た。

前に2度ほど食事に来た
【扇松園】だ。

70年の歴史をもつ地元旅館で、
高砂の高台にある。

丁度、昨夜、勉強会がこちらであり、
そのまま、泊まることにした。

石庭に幾つもの滝が配されていて
落ち着く。

勉強会と懇親会が終了し、
大浴場に向かったのは夜の11時すぎだった。

露天風呂から満月が見え隠れしていた。
そして、畳の部屋でゆっくり眠った。

朝食も美味しくて
ホッとする。

周りを見たら
小さい子どもを連れた家族が多かった。

うちの孫たちを思い出す。
ふと、駐車場を見たら

お稲荷さんがある事に気が付いた。
聞くと、扇松園のお稲荷さんだという。

朝食後、お参りをした。
お稲荷さんの扉を開けたら、

祝詞が貼ってあった。
父のあげていた祝詞を思い出し、

口ずさむ。
家内安全、商売繁盛をお願いした。

朝風呂に入った所為か
体がポカポカする。

女将さんに聞いたら
冷泉が湧き出ており

飲み水も滝もお風呂も
これを使われているという。

どおりで温まったはずだ。

道北の都市旭川で、
宿屋にゆっくり泊まる。

これは、
最高の贅沢かも知れないと思った。

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