今朝、
週刊誌を読んでいた夫が言った。

『三浦友和と同じ誕生日だ。』
夫の言葉は、多くの場合、

主語がない。
『誰が？』と聞くと、

『1月28日で65歳になる』
と言う答えが返ってきた。

夫と初デイトから39年なので、
こういうやりとりにも、

慣れているが、
私の中の意地悪が少し顔をだした。

『あら、同じじゃあないじゃない。
かおるは、27日でしょ。』

夫は、うん、と言ったが、
私の話は聞いていないように、

三浦友和の写真を見ながら、
ニヤニヤしていた。

私は大昔、
夫と付き合いだした頃を思い出した。

初デイトから1ヶ月後には、
両方の両親に会い、

結婚を決めていたほどの、
スピードの速さだったが、

恋は盲目、
私は、夫の顔が三浦友和にそっくりだ！

いやいや、
三浦友和よりハンサムだ！

と、
真剣に思っていたのだ。

よく世間では、
人を好きになるのは、

人間性を見なければならない。
と言うけれど、

恋は感情だから、
どこに惚れるかは、

魔法をかけた天使だけが知っている。
わたしは、明らかに、

見かけに惚れた。
あと、お尻。

これはかなり重要で、
引き締まったポッコリとした形は、

私の中では絶対条件だったのだ。

え？そんなんで、結婚を決めたの？
と思われるかもしれないが、

決めた。
ただし、今思うと、

私の感はかなり優れており、
その人間性が醸し出す雰囲気に、

言いようのない安心感を覚えたから、
まあ、人間性も感じていたのだろう。

もちろん、
子どもが好きな事を確認し、

将来の家庭像を共有できる人である事、
テントを建てられることを確認し、

私が不得意な、
体を動かす事が出来る人である事、

を、
チェックはした。

おかげで、
様々な人生を二人で歩み、

喧嘩も多々あったが、
私は誰が見ても幸せな人生を歩んでいる。

夫に、愛想なく
『誕生日は1日違いじゃない』

と言ったことが悔やまれて、
『でも、星座は一緒だね。』

と、付け加えた。
夫は、これまた聞いていない風に、

ああ。
と言った。

正直言うと、
三浦友和と夫の誕生日が、

1日違いであることに、
私は驚いた。

そして、
もし夫の誕生日が、

三浦友和と一緒だったら、
出会いはなかったのではないかしらと、

思った。
よかった！1日違いで。

夫ことハリマオウN社長は、
今月27日で65歳になる。