今日は、
会社の席替え日。

来期は、この席で行きましょう！
の案は、私が出した。

いつもは、
お任せなのだが、

新社会人の新入社員と、
中堅社会人の新入社員と、

二人が入るので、
むつみさん案で今回は、

お願いした。
席って、思いの外、

重要だと私は思う。
が、私は整形的一病息災で、

入院中。
『カッコマンH君、指揮をとってよ！』

で、報告を待つ身。
大変だけど、よろしくね！

であるが、
みんな、本当にごめん。

と思いつつ、
病院の窓から、

薄いブルーの空を見た。
が、

窓からの景色は詩的だが、
私の頭は、現実的である。

(トイレをベットでするか、
はたまた、

歩行器で挑戦するか)

しばし、躊躇したのち、
ナースコールを押した。

『トイレに行ってみたいのですが』

私の病名は
胸椎圧迫骨折。

まさかのまさかで
救急車で入院したが、

治療は、
安静とリハビリ。

投薬と注射もしているが、
基本は、

自分の治癒力と、
リハビリ効果にかかっている。

寝返りもまともにうてず、
ベットサイドの手すりにつかまり、

うぃっ！と動いたら、
ぎゃっ！と息が止まる激痛が走り、

顔面蒼白。なのに、
昨日は、優秀なリハの先生の指導で、

車椅子に乗れた。
1分間ほどだが、希望が出た。

で、夕食後、
入院後初の便意が！

今まで、
でるなよ、出るなよ〜

と、押し込めてきたウンチ。
さすがに、ベット上では、無理！

で、看護婦さんに、
頼んでみた。

トイレに行けるかしら？
美人の若い看護婦さんは、

『車椅子より歩行器の方が行きやすいかも』
と言われ、

挑戦する事にした。
リハビリの先生の言葉を思い出し、

そろりそろりと体勢を変える。
時々、うっ！と激痛だが、

『そこを越えると落ち着きます。』
と言う看護婦さんの言葉や、

『痛みに耐えて、リハビリを頑張って』
と言う友人の言葉が、頭に浮かび

私を支え、
昨日のトイレは成功した。

私の心は、春になった。
なので、

朝のトイレも頑張れば良いのだが、
あの痛みを思い出すと、

一瞬、
おしっこだから、ベット上でいいか。

と心は、
安易に走る。

あんなに苦痛だったベット上排泄なのに、
人間とは、よほど楽が好きらしい。

いいや、ダメ！
頑張れ！

と励まし、
看護婦さんに歩行器を頼んだ次第。

どうすれば、
痛みがこないか。

そろりそろり。
そして、しばしの時間と、

うっ！の痛みの末、
無事成功。

綺麗な看護婦さんが言った。
『中野さん、若いから回復が早いです。』

何事も、
比較の問題。

90.100歳の皆様に比べれば、
私も少女。

ふふふ
と、幸せ時間。

本日、
席変えの力仕事に励む社員の方々、

若い私は参加できませんが、
よろしく！

である。