人間は、
なんとわがままな事だろう。

歴史的な暑さに、
暑い！暑い！と言っていたのに、

連休中のこの雨、
そして涼しさ。

本州の娘たちが送ってくる、
孫たちの水遊びの姿が羨ましい。

現場の雨も困るけど、
休みの雨もがっかりだ。

今朝、よし！曇りだ！
と、

洗濯物を外に干し、
いざ、断捨離！

と思いきや、
ざあああああああああ！

『かおるう！
大変だ！雨！』

と、
断捨離のはずが、

写真にはまっている夫を呼ぶ。
洗濯物の取り込みなんて、

自分でやれば良いのだが、
素早さは、

今でも夫の方が上なので、
私は口だけ妻になる。

あ、夫は『かおる』と言う。
もちろん、ハリマオウN社長で、

【芳】と書く。
私は、この名前にも惚れた。

この字が好きになった。
なので、

ずーーーーーと
『かおる』と呼んでいるが、

夫の両親の前でも呼び捨てだったので、
『さんくらい付けたら？』

と、
夫に言われたが、

急にさんも付けられず、
今に至っている。

が、
ふと、

この窓を開けっ放しの夏の日に、
『かおる〜〜』は如何なもんかと、

心配になり、
少々小声で呼んでいたけれど、

急な雨の洗濯物では、
そんな悠長な事は言っておられず、

『かおる〜〜』と相成った。

濡れた服は、
このくらいならいいか、

と、
室内に干し、

除湿機を入れた。
『かおる、ありがとう！』

私が青春だった頃、
色んなフォークソングが流行り、

恋人を
名前で呼ぶようになったけど、

結婚したら
『お父さん』『お母さん』

と、
呼び合うのに抵抗があった私。

でも、
結婚して39年。

呼び名は、
どうでもいいんだなあ。

なんて思っているが、
呼びなれた『かおる』は変えられず、

まあいいか。
と思っている。

因みに、
夫は私の事を、

『おい』若しくは、
何も呼ばない。

若い時は、
まったくう！

と思ったが、
それも気にならなくなった。

断捨離中の夫が、
『俺たちの結婚式の時のしおり、どうする？』

と、持ってきた。
『写真に撮って、捨てよう』

と、
言ったけれど、

多分、夫は取っておく。

結婚して、
40年目に入り、

性格も、
体力も、

好き嫌いも真逆だけど、
一緒に家庭作りも会社作りもできて、

これはこれで、
幸せなのだろうな、

と、思う雨の休日だ。