日刊せみなりーBLOG

小樽にて!

更新日:2017/09/08

今日は、
久しぶりに、

FMおたるで
お話をさせて頂く。

テーマは、
9月16日に行われる、

【小樽石蔵シンポジューム】
についてだ。

小樽に現存する歴史的建造物は、
900弱。

そのうちの40%が
石造りだという。

その残された石蔵、
石造倉庫のシンポジュームを開くことで、

その活用保存に寄与できないか?

という思いで、
NPO法人小樽民家再生プロジェクトが

企画計画をした。
小樽の古い建物に詳しい駒木先生、

小樽の全石蔵、石造倉庫の
追跡調査をされている竹内さんの

基調講演や

パネルディスカッションでは
建築現場から、解体現場から、

そして、
活用事例からと

多方面から
意見が交わされる予定だ。

が、
実は、私、

この案がNPOに出された時、
あまり乗り気でなかったのだ。

石蔵も好きだけど、
木造を含めて全部残したいし。。

みたいな感じだろうか。

ところがである。
この参加者と打ち合わせをして、

私の心は
一変した。

それは、
それぞれの専門分野から

このシンポに関わっている皆さんだが、
その心は、

一つだと感じたからだ。
そして、

もう一つ
私は大きな勘違いをしていることに

気がついた。
それは、

【文化的価値】と言う言葉の意味だ。
それまでは、

なんとなく
文化という言葉がつくと、

古い博物館に納められている感じで、
生きていないもの、

遠いもの、
過去のもの、

という感じがしていたのだが、
それは、全くの間違いで、

文化とは
今尚息づいている魂、

引き継がれている心の事だと
知ったのだった。

だから、
16日に壇上に上がる方々、

プロデュースした仲間と、
一緒に過ごした打ち合わの時間は、

ただ価値観が一緒というだけでなく、
なんとも言い表せない

幸せな時間だった。

小樽のまちづくりの一端に
関わらせて貰って、

5年近く、
気がつけば、

私にとって
それまで無縁と思われていた、

【魂】と言う言葉との出会いが
私の中に眠っていた何かを

目覚めさせてくれたような気がする。

小樽の石蔵、石造倉庫は、
小樽軟石、札幌軟石を使用している。

不思議なことに
軟石は、

建物として活用されている時は、
強固に人間を守ってくれるが、

一度解体され、
積み置かれると、

雨風であっという間に
風化すると言う。

そんなところにも
軟石、石造りに、

人々が惹かれる理由が
あるのかも知れない。

うちの仕事は補償屋で、
精神的補償はないけれど、

だからこそ、
人間が作り上げてきた文化的価値を、

魂として
感じることが必要なのではないかと

思っている。

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