日刊せみなりーBLOG

大切な時間

更新日:2017/11/21

今日も寒い朝だった。
私が目覚めたのは、

定山渓温泉。
と言っても、

温泉に来たのではなくて、
病院にいる。

叔母の付き添いだ。
私にとって大切な叔母は、

独身なので
姪っ子の姉や私を

とても愛してくれて、
姉の娘もその子どもたちも、

そして、
私の娘たちもその子供たちも

愛してくれた。
なので、

具合の悪い叔母に付き添うのは
当たり前だ。

叔母は倒れてから、
9年間をこの病院で過ごしたが、

今年の10月に急変し、
私はそれから、

この病院に通ったり
泊まったりしている。

姉は、
叔母が倒れてからの9年間、

週一回、
定山渓まで通っていたが、

私は仕事にかこつけ、
ついつい顔を見せることが、

減っていたが、
世の中は辻褄があうようで、

10月からは
訳あって、姉が来れなくなり、

私が
付き添うことになったのだ。

叔母は、

ほとんど手足が動かなかったが、
看護婦さんやリハビリの先生と、

良く話をしていたようで、
9年間のうちに、

すっかり、
【いとほワールド】を作っていた。

具合が悪くなってからも、
リハビリの先生たちも、

顔を出してくれていた。
9年間の間に叔母が、

看護師さんや、
リハビリの先生たちと作っていた世界は、

たまに顔を出す私との世界を、
はるかに超えるものだった。

10月に
一度危機を乗り切った時は、

『さすが、いとほさんだわ』
と、看護婦さんや先生から

驚かれていたが、

1週間前から叔母は再び
具合が悪くなった。

私は、
24時間付き添うことにした。

この1週間、叔母は、
何度も危機的な状態を乗り切っている。

その姿は、
『命あるものは、

けして諦めずに、
生きることに一生懸命でなければならない』

と、
私に教えてくれている。

私は、
叔母から

多くの事を学んできたが、
今日もまた学んでいる。

私は、
この大切な時間を

夫と社員とから
貰っている。

色々な仕事を
社員が手分けしてしてくれて、

そして、
我慢もしてくれている。

夫は、
会社でも家でも、

大変だろうに、
ただただ、感謝だ。

肉親との最後の時間は
大切だ。

私がみんなから貰ったように、
今度は、

みんなにこの時間を、
いつでも、

あげられるような会社にする事が、
副社長のむつみさんの仕事だと思っている。

『いとほさん、どうだい?』
看護婦さんが、やってきた。

もう少し、
叔母との時間を

過ごすことができるようだ。

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