日刊せみなりーBLOG

土地付きは時代遅れ?

更新日:2018/03/17

近年、
空き家と言われる古い建物の

利活用が
全国的に注目されているが、

小樽の古い建物の
利活用に関わり、

教わったことがある。
それは、土地の問題だ。

小樽に限らないが
明治時代から

北前船で栄えた町は
大地主が数名いて、

建物の所有者と
土地の所有者が違うことが多い。

なので、
普通の家の転売だと

『建物だけじゃあね』
と、

難しいものがある。
と、思っていた。

それは
自分を中心にして

【家】を考えた時の話だ。

実際、
建物だけだと

マンションでない限り
価値が下がり、

35年ローンが終わった頃は
ほとんど価値がないのが現状で、

小樽のように
趣があっても築年数が古い建物は

土地がなければ
建物だけでは、

売買が成立しないのでは?
と思っていたのだが、

それがどっこい、
違った。

特に
小樽の場合、

店や民泊などの
事業目的で建物を使いたいことが多い。

その時、
初期投資は少ない方がいいので、

土地は賃借で良いのだという。
へえええええ!の気分だ。

なるほどねえ。
たしかにそうだ。

で、
住宅で購入し

古い趣を楽しむ場合は
そもそもが、

財産を子孫に残そうと
思っている人は少なく、

自分たちが楽しんで住むので、
これまた、

高くない購入費とリフォーム代で
事が済み、

あとは
地代を払いながら暮らす!

のだそうだ。
なるほどねえ。

土地の考え方が
目からウロコだった。

少子化が進み、
というか、

受け継ぐ子孫がおらず
この家、どうするの?

という方々も増えている。
だとすると、

利活用を考えるなら
土地と家の所有者が、

同一人物である必要がないのだ。
いやああ、

価値観が変わる。

今に、

素敵にリフォームされ
利活用の実績がある建物の方が

土地よりも価値が出る時代が
来ないとも限らない。

実際、
小樽の街を歩いていると

素敵な建物が空き家で残っており、
ここを使ったら絶対人が来る!

と確信的に思える建物が
いっぱいある。

でも、
所有者がわからず、

残念な思いもする。
今のところ、

引き継がれた子孫にとっては
その建物はお荷物と思っているに違いない。

ましてや
土地所有者が違えば。

マイナスイメージの強い
空き家の所有者探しだが、

利活用が本格化した街では
それは宝探しに変わっていく。

時代は着実に変化している。
土地付きじゃないから買う時代が、

すぐそこまで来ているような
気がしている。

記事一覧