『コピー機が動きません。』
朝、会社に行くと、

ホンワカH君が言ってきた。
コピー機は、

4月に2台とも、
キャノンから京セラに

取り替えたばかりだ。

おかしいわねえ。
と、話していたら、

遠くから、
ハリマオウN社長が言った。

『俺、変なとこ、押したかな』
金曜日に最後に会社を出たのが、

ハリマオウN社長らしい。

どれどれ、
ここですよ。スイッチは。

と、
気遣いU君も寄ってくる。

ハリマオウN社長は、
全く別のところを指差した。

ええ！！！
そんなところにスイッチ、あるの？

新しいコピー機は、
スイッチが二重になっているようで、

大元スイッチが、
隠れたところについていた。

良くこんなところのスイッチを
見つけたわ！ハリマオウN社長！

だが、
無事、コピー機は動いた。

やれやれ
もう少しで

コピー機屋さんに
電話をするところだった。

私の席はコピー機の横になったので、
毎日、社員が何回も訪れるが、

困った。。という声を
聞いたことはない。

コピー機が変わっても
仕事には差し支えないらしい。

と思っていたら、
ホンワカH君がまた言った。

『新しくなったら、
機能が増えて。こんなに機能は要らないのに。』

それ、歳だわよ。
機能が要らないって、

私と同じことを言ってるわ！

本当にそうだ。
若い社員は、

どうしてあんなに
新機能をサクサク使えるのだろうか。

私の言葉にホンワカH君は
ため息をついた。

そうそう、
そうやってみんな、

自分の年齢を意識するのだ。
とはいうものの、

慣れとは良い意味でも恐ろしい。
最初は使いにくい新機能も

そのうち
ふつうに使うようになる。

そして、
以前のコピー機の使い方は、

忘れてしまうのだ。
時代の進歩は凄まじい。

ホンワカH君、
一緒に覚えましょう。

それにしても、
新しいコピー機、

そんなに色んな機能があるの？
知らなかった。

私の仕事が
決まり切ったやり方になっているから、

新機能を知らないままなのね。

創意工夫は、
毎日の仕事から！

なんて言っているけれど、
まずは、

コピー機の新機能を知ったら、
私の仕事も

もう少し
早くなるかも知れない。

まずは、
自分の仕事の創意工夫である。

【お節介の達人
マチづくりのご相談承り係 中野むつみでした】