日刊せみなりーBLOG

知らなかった!

更新日:2019/04/20

64年生きてきても、
世の中、知らないことばかりだ。

昨夜は、
中小企業家同友会札幌女性経営者部会

という、
長い名前の会の総会で、

お隣になった方は、
初めてお会いする方だった。

それではと、
名刺交換をさせてもらった。

女性経営者部会だから、
女性の方。

頂いたお名刺には、
チェンバロ奏者とあった。

『すみません、
私、チェンバロって初めて聞いたのですが。』

と、
恥ずかしかったけれど聞いてみた。

その方は、明楽さんと仰る。
とっても優しい方だ。

その柔らかさは
奏者だからかしら。

明楽さんは、
『ピアノの原型なのですよ』

と、
おしえてくださった。

まあ!そうなんですか!

それでは、
多くの方々に知っておられる楽器か。

名刺の裏に写真が載っていた。
たしかに、ピアノだ。

ただし、
二段式で、鍵盤の色の白黒が逆。

ピアノは、
鍵盤が白で半音が黒だけれど、

チェンバロは、
鍵盤が黒で半音が白だ。

『王宮でお姫様が弾くとき、
指が白く見えるように鍵盤が黒になったそうです。』

と、
明楽さんは教えてくださった。

なんと!
お姫様の指が綺麗に見えるように

鍵盤の色を黒にする発想、
すごい。

なんでも、
王宮の中でチェンバロを姫さまが弾き、

取り巻きの方々が
それを聞いていたそうだ。

あひゃあ
随分大昔からある楽器なのですね!

『400年前からありますが、
盛んになったのは150年くらい前からです』

なあるほどー

明楽さんは、
自分の車にチェンバロを積み、

全国を演奏で回られるそうだ。
すごいエネルギーだ。

初めて演奏会をされたのは、
小樽の能楽堂で、

その理由を聞いてびっくりした。
『私の先祖は、北前船の船主だったんです』

ええええ!!!
北前船の船主!

だから、
小樽が大好きで、能楽堂で弾きました。

と、
仰ったのだ。

北前船のことはよく知っているが、
その船主の子孫の方に会えるとは思ってもいなかった。

時間がなくて明楽さんとのお話は
深くはできなかったが、

私は心がワクワクした。
明楽さんのゆったり感、

大らかさは、
血筋なのかしら。

そんな気もした。

チェンバロは
立琴が始まりで、

音色も似た感じなのだという。
弦楽器なのかも知れない。

経営者の集まりで
思いもかけないお仕事の方にお会いできて、

見知らぬ楽器が
急に身近になった。

そして、
北前船も身近になった。

というか、
歴史の中の話が

急に現実味を帯びた感じだ。

しかし、
王宮の広間で

黒い鍵盤に映える白い細い指で
お姫様は何を演奏されたのかしら。

一度も聞いたことがない音色が、
映画の画面のように聞こえた気がした。

お節介の達人
マチづくりのご相談承り役 中野むつみでした。

記事一覧