日刊せみなりーBLOG

姫神様!

更新日:2019/09/06

神様には、
男女がある。

あ、日本の神様ですが。

先日、
天塩に2泊した2日目、

気になっていた天塩の
厳島神社を参拝した。

なぜ気になっていたかというと、
すんごーい広い平地の敷地に、

赤い大きな鳥居があり、
そこから、

その平坦な敷地の中に
長い参道があるのだが、

参道の両脇に低い株ものの広葉樹が
密集してあり、

雰囲気が、
ちょっと神社らしくないのだ。

私の中では、
神社というのは、

高い御神木があり、
山の方に存して、

厳かな感じ。
なのだが、平地のせいかしら?

と、
不思議な感じがして、

行ってみたのだが。

結論から言うと、
低い株ものの木に見えたのは、

柏だった。
柏手を打つと言うように、

柏の木は
枯れても葉が落ちないので縁起がいい。

そして、
天塩に限らず、

宗谷には、
柏がいっぱい、

それも風が強いせいか
背が高くならず株ものののように

地面から幹がいくつも出る。
それが、

参道の両側に、
幾重にも植えられているのだ。

だから参道を歩いても、
見慣れた神社の参道とは

ちょっとイメージが違っていた。

なるほどねえ、
と思いながら、

お賽銭を入れ
二礼二拍手一礼。し、

帰りには、
天塩の厳島神社の成り立ちを読んだ。

ら、
なんと!

1804年に建てられていた。
天塩は紀伊の国の鮭の捕獲場所として開拓され、

この神社は、
川と海での漁の安全祈願のために

建てられたと言う。
へえ!水戸藩?

あんな遠い太平洋側からやってきたの!

まったくもって
驚きだった。

早朝の神社は誰一人とも会わず、
再び参道を歩いて鳥居をくぐった。

帰りは、
海側にある公園を歩き、

旅館まで15分くらいだ。

今回の宿泊場所は
いわゆる駅前旅館で、

朝ごはんは
おばさんが作ってくれていた。

『神社、遠かったでしょ。
私も若い時は、お正月に行ったけど、

今は、寒くて行かなくなったわ。
あそこの神社の神様は女なんだよ。

男が漁に出て、
家を守ってくれるのは女だから、

女の神様にしたんだと言われてるけど、
本当かどうかは知らないよ。

それで天塩の女は強いんだって!
はははは』

と、
おばさんが笑った。

それは面白い。
漁師町は神社仏閣を大事にするが、

神様が女。
どれどれ。

と、
ググってみたら、

確かに神様の名前に姫が付いている。
そうなんだあ。

この地に渡り
神社を祀った方は

何を思って、
姫の神様を連れてきたのだろうか。

遠く離れた妻を思ったのか、
生きて帰れる保証はない北の果て、

産んでくれた母を思ったのだろうか。

どちらにしても、
現在でも本州の人から見れば最果ての地だろう。

よくぞ
ここまで来たものだ。

天塩厳島神社
柏に守られた姫神。

一度お参りを!

お節介の達人
マチづくりのご相談承り役 中野むつみでした。

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