日刊せみなりーBLOG

地の神様に

更新日:2019/10/06

ラグビーの日本チームが
勝っている。

やっぱり
自分の国で試合をすると、

地の力をいただけるんだな。
と、思った。

いえいえ、
強くなったんですよ!

と言うご意見もあるだろうが、
どんなスポーツでも、

開催国がとても強くなると
言うじゃあないですか?

そしたら、
バレーは?

と、なるけれど、
地の神様も全てに力を貸すのは難しく、

ならば、
一生に一度の開催スポーツに

力を貸そうじゃあないか。
と、思われたのだ。

私は、近頃、
地の力って馬鹿にできないと

感じる。
まず住所。

いやいや
あれは役所が作ったものだが、

大昔、役所が住所を作っていない時から、

どこどこのだれの誰べえ、
だったではないですか。

神主さんが
祝詞をあげるときに

住所を必ず言うのも
同じ理由と思っている。

住所を言わないと
神様が人違いするから、

なんてあるわけはなく、
その人が住んでいる土地の神様に

祝詞をあげているのではないかと
私は思う。

そして、
不思議なもので、

例えば、
大学でどこかに行ったとしよう。

住所を新しい住処に動かさないと
心は実家のままである。

ところが
住所を動かした途端、

自分は新天地の人となる。

じゃあ
言葉を持たない動物は

どうなのかな。
地の神様がつかないのだろうか。

いやいや
マーキングがあるではないか。

じゃあ鳥は?
渡り鳥はどうなのか?

あちらは
お空の神様がついている気がする。

あ、太陽の神様
天照大神か。

まあ、
それは私の感だから

信憑性は如何なものか
だけど、

昔、
尊敬する叔母が言っていた、

アイヌの皆さんの
土地への想いに耳を傾けなさい。

と言う言葉は
大切なことを教えてくれたと思う。

叔母の中川は
うちの会社の名前、

補償の第一人者で
北海道の草分け的な人だが、

北海道に道路を作り、
そしてダムを作るときに、

けして
無視できなかったのが

アイヌの方々だ。
その北海道で生きてきたアイヌの方々の

土地へも思いに
耳を傾けなさいと叔母は言った。

それは単に
ただ聞く、と言うことではない。

その心を
しっかりと自分の心に落とすことで、

地の力を
お借りすることができるからだ。

何言ってんの?
科学の時代に!

と思うかもしれないが、
この補償の仕事は、

地の神様の力を
借りられた時は上手くいくが、

人間の傲慢さで
力ずくで地を使おうとすると

必ず失敗する。
気がするのだ。

アイヌの皆さんは
地の力をご存知だから、

だから
耳を傾けなさいと

叔母は言っていたのだと
やっとわかるようになってきた。

住所をその地に移すことで
見えてくること、感じることが増えてくる。

さて、
私は札幌に住所を持って64年。

そろそろ
札幌の地の神様に

お返しをする時期かしら
なんて思っている。

お節介の達人
マチづくりのご相談承り役 中野むつみでした。

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