日刊せみなりーBLOG

異空間で

更新日:2020/02/11

文学とは
無縁な私が、

小樽文学館
と言うところに

足を踏み入れた。
それも、

偶然に。
本当は、

洒落たカフェに
入ろうと思ったのだが、

うーん
なんだか乗らないなー

の気分。
で、

歩いていたら
古い建物の前に

Jazカフェ
の看板があった。

あんまり、
そんな雰囲気じゃあない。

でも、
何か惹かれて

階段を上がった。
古いのか新しいのか

よくわかんない感じの
ビルディングだが、

市民が集う場所ではあるらしい。

ここのどこに
Jazカフェがあるのだろうか。

階段を上がって
二階に行くと、

右側に絵画の展示室、
左側に文学館とある。

ちなみに、
一階にも絵画の展示室があった。

美術館か?
なんだかわかんない。

文学館の前には、
ガラスがはまった木製の両開き戸が、

どーっんとあって、
文学館にご用の方は、

一階の事務室で入場料を
払って下さい。

と、書いてある。
うーん止めようかな。

と、
よく見ると、

その下に、
Jazカフェ、古本市にご用の方は、

どうぞご自由に。
中で受付にお伝えください。

と、
書いてあった。

ガラスから覗くと
Jazカフェらしきものは

見えないけれど
妙に惹かれて

ドアを押した。
雰囲気は、

古い図書館か。

静かだった。
どこにJaz?

左側には
古本が整然と並べられた本棚。

右に喫茶コーナー?
誰も居ない。

古本市の受付の方に
『喫茶コーナーに入りたいんですが』

と、
言うと、

どうぞご自由に。
と言われた。

え?
ここがJazカフェ?

どうも
公的な喫茶コーナーのようで、

コーヒーは
お志し と、

書いてある。
そーですか?

では、
100円をチャリン。

と、
豚の貯金箱へ入れ、

炭焼珈琲と
書かれているポットから、

白いプラスチックの
コップに注ぐ。

お客様は
私の他に数名。

めっちゃ静かだ。
どこがJaz?

と思っていたら、
静かに音楽が流れているのに

気がついた。
心が静かにならないと

耳に届かないような
音である。

これがJaz?
うーん多分。

私は、
文学も疎いが

音楽にも疎い。
本当に、場違い。

なのに、
心が落ち着いてくる。

あー小樽だ。

喫茶コーナーから
古本市の方を見たら、

古い窓ガラスに
昔の作家たちの似顔絵が

書かれてあった。

石川啄木
小林多喜二

伊藤整
。。。。

文学に疎いのが
本当とバレてしまうほど、

他の方々が
分からない。

恥ずかしや。

多分ここは、
市民が運営されて

いるのだろう。
外の観光客の声が

まったく聞こえない。
なんと不思議な場所だろうか。

私は、
小樽に来ると

時々自分が
不思議の国のアリスの

アリスになった気分になるが、
今日もそうだ。

ドアを開けたら。。。

人間って
こんな小さな音も

聞こえるのだなあ。

小樽の本当の魅力である。

お節介の達人
マチづくりのご相談承り役 中野むつみでした。

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