日刊せみなりーBLOG

真面目に考えた。

更新日:2013/12/22

50代も後半になり、
生きることを若い時とは少し違う視線で、

見るようになってきた。
特に、【土地】で生きる、【土地】に生きる、

事を考えるようになった。
五年前、私は、

(自社の事業について)と言うレポートを書いたが、
その時、当社の大御所中川絃穂相談役に

『良い本はないか』
と聞いて見た。

その時に、
読みなさい!と薦められた本があった。

うちの会社の仕事は、
道などを広げる時に、その必要な土地の上にある建物などを、

調査し積算して理論的な報告書を作る仕事だ。
お役所は、その報告書を元に、

『必要な土地を売ってください。』
と、お相手に話をしに行く。

中川絃穂が薦めた本には、
初めて 調査に行く時、お話をしに行く時の、

重要な心構えが書かれてあった。

【その土地で生きてきたこと、その土地に生きる事、】
を真摯に聴きなさい、心を傾けなさい。

ということだった。

先日、
朝日新聞に仙台で被災された方が、

やっとの事で、
仮設住宅から元の土地に戻り、

家も手直しして暮らそうと思ったのに、
仙台市は高台の造成地に移れというと、

憤慨している高齢者家族の事が書かれてあった。
まさしく、うちの仕事に関わる仕事だ。

心を傾け、聴かなければならない。
日頃、ついつい忘れがちなことだけれど、

移らなければならない方々の、
土地に生きた事、土地で生きた事、

を聴かなければ、
東北の方々のお手伝いをしては行けないのだ。

と、
ズシンと心に響いた記事だった。

ほとんどの方が知らない補償の仕事は、
人が生きることが分からないと上手く行かない、

文系の仕事だ。

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