運転免許を持たない私は、
公共交通機関の利便性や時間の問題で

タクシーを使わせて貰うことがあるが、
本日も、

あー車でないとかなり歩くね！
の場所に所用があり、

会社を出て、
珍しくすぐに通りかかったタクシーに

乗った。
因みに、札幌は、

地下鉄、バス停から
結構離れている所も多い。

このタクシーの運転手さんは
年の頃は、

うーん、70近い？
でも、

元気いっぱいおしゃべりいっぱい。
で、

『いやああ、まさか、
ここで手が上がるとは思いませんでした。

今日は付いてる！』
から始まり、

目的地に着くまで
ずっとお話をしてくださったのだが、

このテーマが
『なぜ、タクシーはお客が減ったのか』

『天気なんて関係ありませんよ。
1番は、会社がチケットを出さなくなったこと』

そうですね。
うちも出しませんよ。

『昔はね、課長さんも係長さんも
一冊持っていて、

バンバン使ったものです。』
あーそんな時代もありましたね。

『それから、週休二日もダメ。
半ドンの土曜日は、

みんな、街に残って飲んだものさ。』

そうかも！
半ドンは、なぜか心が踊ったわ。

『祝日を月曜日にして3連休にしたのも、
飲みに行かなくなった理由の一つと思う。』

なるほど。
3連休は家庭サービスで

ススキノには行かないかもね〜

『それから
看護婦さんの三交代がなくなったこと。

昔は、準夜勤と深夜勤の
送り迎えで忙しかったものさ。

今は、通しの夜勤だからね。』
それはわかるわ！

私も、看護婦時代、

準夜勤送りと
深夜勤の迎えは、タクシーだった！

その3交代勤務が減ったことで
タクシーの運転手さんも、

仕事が減ったのね！

『いまはね、
薬屋さんが、

お医者さんの接待で出すチケットには、
日付印が押してあって、

その日以外は
無効になるのさ。

ちょっと
見間違うと大変さあ、

お金が出ないから
自腹になっちゃうんだー』

まあ！それは大変ですね！
薬屋さんも、

太っ腹じゃあなくなったんですね。

などなど、
話していたら目的地に着いた。

さすが、
ベテランの運転手さん。

道が混んでいても
『ごめんなさい！』

と、
スイスイ運転だった。

しかし、
それにしても

面白かった。
企業のチケットはわかるけれど、

週休二日や三連休まで
関係するとはねえ。

『今日は、朝からいい日だ！
お客さんにも流れがあってね！

どうも、ありがとうございました！
お気をつけて！』

元気の良い運転手さんは
お客さんを求めて颯爽と動き出した。

なんとなく
あの運転手さんは、

いつも景気がいいような気がした。