日刊せみなりーBLOG

土地って。。。

更新日:2017/12/13

昼休み、
忘れ物があり、

家路に急いでいたら
測量をしている方達とすれ違った。

測量は、
機械を覗く人、

点を決める鏡付きのボッコを
持つ人、

そして、
杭を打ち込む人が必要だ。

この寒空
凍った土に杭を打ち込むのは大変で、

若者は
先輩に指導されつつ一生懸命だった。

うちの仕事も寒空の中でも行われるが、
測量屋さんも大変な仕事だ。

私は近年、
色々な方達とお仕事をするようになり、

測量は土地の売買でも
大切な仕事だと知った。

それまでは、
測量をみると

あら、道を広げるにかしら?

と、すぐに思ったが、
近頃は杭の入った位置を見て、

土地の売買か
公共事業か気がつくようになり、

あら、ついに売るのね!

なんて、
思ったりできるようになった。

これも看護婦時代では
全く思いもつかなかった知識だ。

うちの仕事は
測量後に調査に入る。

初めて測量の杭を見たときは
何が何だか分からなかった。

それが、
この杭は、お隣との境界、

この杭は、地番の境、
この杭は、取得地、、

などなど、
わかるようになる。

時には、
土地の所有者の方が、

『おかしいなあ、
うちの土地はここまでのはずだ!』

と、
側溝などを指差すこともあり、

正確な測量によって
先祖代々思ってきた土地の形状や面積が

違うこともあり、
うーん、と困る。

土地は価値のほかに、
先祖からの想いも引きずるので、

感情をかき混ぜることにも
なりやすい。

そんなことを知ったのも
うちの会社に入ってからだった。

地球は誰のものでもない!
というのは、

現実的には現実的でなく、
測量の技術で、

ここは誰のもの、
ここは誰のもの、

と、
所有権を明確にすることが

必要だ。
私は、札幌生まれの札幌育ちだが、

親が土地を購入したのは
私が高校生の時。

だから、
会社がある川沿は、

故郷でもあるけれど、
土地への執着は少ない。

その分、
札幌への思いも、

淡白かも知れない。

土地って
本当に不思議。

地球上の争いは
土地から始まる。

補償では
精神的補償はあえてしない。

それは
金額で表せるものではないからだろう。

だからこそ、
その土地への思いを知ることが

大切なのだと教わった。

今日見た測量の後には
きっと、新しい住宅が建つにだろうな。

所有者が変わり
新しい所有者になるだけだけど、

そこにまた、
新しい生活が生まれるのだと思うと、

やっぱり土地って
不思議だと思う。

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