日刊せみなりーBLOG

ナツツバキ

更新日:2018/07/03

夏ツバキ、
だから、夏になれば咲く花。

と、
認識した今年。

何を今更!
だが、

花に全く興味がなかった私だが、
うちの会社に入り、

庭木を調べる仕事から現場に入り、
否応無しに庭木の名前を覚えることになった。

で、
その時

数少ない「好きな花」が
この夏ツバキ別名沙羅の木だった。

何が好きだって
この木の姿が好きだ。

あまり幹は太くはならず
立ち姿がシャンとしている。

枝ぶりが
横に広がり、

花がその葉っぱに立つように咲く。

ヤマボウシやミズキも
葉っぱに立つように花が咲くが

枝ぶりが少々違う。
多分、

夏ツバキは、
枝が混み合わないのだ。

花は
真っ白で

可憐だ。
なんとも、心が洗われる感じ。

うちの会社の通路の横にも
シャンと立って、

今年も花を咲かせているのに
一昨日気がついた。

好きな花だから
毎年咲くと綺麗!と感動するが、

いつもは
満開になって気がつく。

のだが、
今年はふと、

夏ツバキだから
そろそろ咲くのかしら?

と、見てみたら、
蕾が増えて

咲き始めていた。

どうして
夏椿と言うのかは知らないけれど、

花は
まだ綺麗なうちに

ボトンと落ちる。
ツバキと一緒である。

本当は
枝を切って

少し活けたいのだが
背が伸びすぎて

切ることができない。

その沙羅の木という花が
一般的な木と知ったのは

浅田次郎の小説を読んでからだ。
椿山課長の一週間

という名前の本だったように思う。

沙羅の木は
天国に続く道の両側に植えられていた。

たしかに
真っ白く可憐で

それでいてシャンと咲く花は
天国に向いているような気がする。

夏は
正気がみなぎり

生きていることの
象徴みたいな季節だけれど、

夏を冠にする夏ツバキは
何故だか

その繊細さが
天国に続く道に似合うのだ。

私は、
この補償の道に進むことで

沙羅の木夏ツバキを知り、
その姿に感動をすることができた。

会社の入り口
あの狭い道の

ブロック塀の向こう側に
すくっと立って、

白い花を咲かせている沙羅の木、
今の時期だけの

会社の目印である。

お節介の達人
マチづくりご相談承り役 中野むつみでした。

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