日刊せみなりーBLOG

庶民の味方

更新日:2019/04/13

久しぶりに
大通りの立ち食いそばを食べた。

久しぶりも久しぶり。
前に食べたのはいつだったか。

札幌の地下鉄南北線、
大通り駅の改札口を出たところに、

むかーしからある
立ち食い蕎麦屋だ。

地下鉄が開通した時には
あったのではないだろうか。

昔も今も本屋さんがある
地下二階出口付近に、

その立ち食い蕎麦屋はある。
空いているのをみたことがない。

その本屋さんは
昔はなにわ書房だった気がするが、

違うだろうか。
今も本屋だけれど、

店は変わっていて、
一階にあった玉光堂も今はない。

今日は時間もなく、
お腹はとても空いていて、

よし!
久しぶりに食べよう!

と、思った。
昔はわかめそばを食べていたが、

今日はちくわそばにした。
昔はなかった気がするが、

どんなお蕎麦なのだろうか。
で、

さて、どこで食べようか。
立ち食いそばは、

この割り込み感が馴染めない。
と、立っていたら、

カウンターの中のおばさんが、
『こっち、空いてますよ』

と、
教えてくれた。

『ちくわそば、お願いします』

本当にすぐ、
ちくわそばが現れた。

ちくわを薄く切ったのが
ネギと一緒に小さな山で乗っていた。

これで340円也

汁は濃いめだが
出汁が効いていて美味しい。

見渡すと
次から次にお客が入り、

そして出て行く。
まさに老若男女だ。

みんな一様に
一生懸命食べて、

あっという間に帰る。
一杯、なん分ぐらいで食べ終わるのだろうか。

ちなみに私は遅め。
薄いちくわを逃すまいと箸で探す。

おそばをすすりながら、
お客さんを見ていると、

かけを頼む人は少ないようだ。
一番高いのは天たまで、

かき揚げに
生卵が入っているらしい。

ふむふむ。

食べ終わり、
水を飲みながらカウンターの中を見てみたら、

働いているのは
私より年上のお姉様方だった。

皆さん
しっかりお化粧をして

張り切って働いておられた。
たかが立ち食い蕎麦と侮るなかれ、

スピードを求められるし、
会計の方は多分リーダーで、

かき揚げの重ね方など
指示を出されていた。

丼を洗う人
そばやうどんを茹でる人

盛り付ける人
丼を下げる人

狭いカウンターの中は
戦場だ。

今日は土曜日だから
お客さんもこの程度だが

これが平日だと
サラリーマンでもっと混むのだろう。

蕎麦は太めでもっちりしており、
今風の洒落た蕎麦じゃあないが

腹持ちは良い。

『ご馳走さまでしたー』
と言ってカウンターを離れると同時に、

私がいた場所は
埋まった。

素晴らしい回転率だ。
このお蕎麦やさんの経営者は存じ上げないが、

素晴らしい経営だと思う。
働く人は、

常に妙齢の女性たち、
安くて美味しくて腹持ちがいい。

どっからみても
庶民の味方、

大通り立ち食い蕎麦である。

お節介の達人
マチづくりのご相談承り役 中野むつみでした。

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