立場変わると。。。

うちの会社のお仕事は、
お役所から委託を受けて、

地権者さん、関係者さん、
と呼ばれる方々の

建物などを調べるのだが、
当たり前に、

住宅が多い。
本当に、ぜーんぶ調べるので、

『申し訳ありません。
押入れなども開けさせて頂いたり、

トイレやお風呂場なども
見せて頂き、

写真も撮らせて貰います。
どうぞ、よろしくお願いします。』

と、ご挨拶する。
奥様方は一様に、

『あら、汚くしていますよ。
その日までに掃除できるかしら』

と、
仰るので、

『いえいえ、調査が目的ですから、
いつものままで結構です。

よろしくお願いします』
と、お願いして調査する。

のだが、
本日、

我がマンションの
給水管の交換工事のため、

業者さんが下見に来ることになった。
事前の配布資料には、

給水に関わるところを
見せて頂きます。

と、
あったので、

キッチン、トイレ、洗面所、お風呂場
を、前日、普通に掃除した。

まあ、
見るだけと言っていたから。

で、
予定通り朝9時、

ピンポン！
はいはい、どうぞ！

アラサーとアラフォーの
2名のしっかり者の職人さんが、

図面片手にいらした。
大変感じがよく、

良い仕事をしてくれそうな感じ。
そー言うのは、

仕事柄よくわかる。
で、

『あのもう一箇所、
あると思うのですが？』

あ！
そこ、物入れにリフォームしてるんですが、

蛇口はあります。

と、
見られたのは、

ぐちゃぐちゃな
物入れ。

あー仕方ない。
で、

『すみません、こちら側からは、
壁を切れないので、

この部屋を見せて貰えますか？』
指さされたのは、

昔の娘の部屋で
今はこちらも物置状態！

ぎゃおーん！
仕方なし。

次は、
階下のユーティリティ！

お二人は
洗面所の壁を叩き、

『ここは開けられないな。
この棚からできるかな』

と、
タオルが入っている棚の戸を開ける。

ぎゃおーん！
ぐちゃぐちゃ！

で、
洗面所の下の扉も開けて、

『ここからは出来ないな』
何が出来ないのか知らないけれど、

洗面所の下は
ぐっちゃぐちゃ。

やばい！
この勢いで、

ユーティリティの
隣の寝室を見られたら、

万事休すだ。
ベッドも直してないし、

洗濯物を干しっぱなし。
絶対無理！絶対入れられない！

入るって言われたら、
拒否するしかない！

と、
寝室の前に仁王立ちしていたが、

お二人は、
『終わりました。

すみませんが、
工事の際は、キッチンの下、洗面所の下、

そして、
こちらとあちらのクローゼットの中を

空にしていただけますか？』
と、言われて帰られた。

良かった！
こんなに隅々まで見られるの！

と、
憤慨しながら思った。

調査に来る立場と
調査される立場でこんなに違うのね。

これからは
今まで以上に恐縮しながら調査をしよう。

奥様の負担感は半端ないわ。
それにしても、

寝室を開けられなくて良かった！

お節介の達人
マチづくりのご相談承り役 中野むつみさでした。