日刊せみなりーBLOG

母のこと

更新日:2019/09/23

あっという間に
秋。と言うか、

暖房をONにしたお家も
多いらしい。

が、
とにかく、

10月までは、
我慢!と、

本日はホッカイロをお腹に入れて
母のホームを訪ねた。

母は、
ただ今真駒内のホームにいる。

会社に出ていた夫も
午後から戻り一緒に行ってくれた。

今日は、
お休みだけど、

出勤している社員もいるので、
ハリマオウN社長は、

お昼ご飯奢り係だ。

ホームに行くと母はロビーにいた。
近頃は、自室にいることが少なくなった。

『今日は寒いから下でコーヒーを飲もうか』

このホームには
一階に小さな喫茶コーナーがある。

ちょっとした気分転換になるようで、
3人でコーヒーを飲みながら、

『また冬だわねー』
と、笑った。

ホームに入ってから、
母の手は暖かくなった。

一人で実家に住んでいた時は
なぜにあんなに手が冷たかったのだろうか。

『愛知県は30度もあるんだって』
と、我が家の長女が住む愛知の話をする。

うちの長女は
母に育てられたようなものだった。

うちの子どもたちは
学童にも行かず、

学校から真っ直ぐに
母の家に帰った。

母は、
孫たちから『たあちゃん』と呼ばれていた。

だから、
私の実家は、『たあちゃんち』。

父が建てた家だけど、
たあちゃんち。

因みに
釧路にあった夫の実家も、

『釧路のおばあちゃんち』
だったから、

娘たちにとっては、
おじいちゃんよりおばあちゃんの方が

存在感があったらしい。

母は、
孫たちの話が好きだ。

記憶が少々怪しいことも、
孫たちのことはちゃんと覚えている。

我が家が共働きでここまで来れたのは
うちの両親の協力なしではできなかった。

父も母も仕事をしていたのに、
感謝である。

喫茶コーナーは
3時で終わりだけど、

働いている方たちも
優しくて、

私たちの会話を
見守ってくれている感じである。

再び、
母の部屋がある三階に戻ると

母はやっぱり、
『部屋よりロビーがいい』

と言うので、
皆さんがおられるロビーに行き、

『また来週くるね』
と言うと、

母は、
『寂しいね』と言った。

すると
そこにいらした入居者の方々が、

母を見て、
同じように寂しそうな顔をされた。

『お母さん、寂しいと言うと、
皆さんに寂しいが移っちゃうから

楽しい!と言ってよ』
と、私が言うと、

母は、
『そりゃあ無理だわ。楽しくないもん』

と、笑った。

そーだろうなあ。
と思いつつ、

さよならと手を振ってくれる母に
私も手を振った。

夫はその間も
ずっと私の横にいてくれた。

毎週訪れる母のホーム。
それさえ母は忘れてしまうけれど、

大きな声で笑えて良かった。
楽しくないけど。

相変わらずの
辛口な母である。

お節介の達人
マチづくりのご相談承り役 中野むつみでした。

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