日刊せみなりーBLOG

山に思う

更新日:2019/10/25

今日は、
ニセコの山に入った。

木の調査の検定だ。
久しぶりの山だ。

検定なので多くは歩かないが、
紅葉の山の中は美しかった。

今年の紅葉は本当に綺麗だ。
と、思ったが、

もしかして、
去年も一昨年も綺麗だったけれど、

私の心がわさわさしていて、
綺麗さを感じる余裕がなかったのかも、

と、
思った。

そう思うくらい、
今年の紅葉は格段に美しいと思う。

紅葉の時期に山の中に入るのは
初めてではない。

36歳で看護婦を辞め、
38歳くらいからうちの会社を手伝い始め、

山に入り始めたのは
いくつくらいだろうか。

運動は全くしたこともなく、
山なんて登るわけもなく、

それが仕事となると
出来ちゃうのが不思議だ。

うちの会社の仕事は、
道のない山の中を歩く。

笹はいっぱいだけど、
なによりも足元が岩やら穴やら、

おぼつかない。
それでも男性陣や若い人は

長靴で歩くのだが、
私は長靴だと踏ん張れず、

登山用の靴を履いた。
足の裏がしっかりしていることは

重要なのだ。
転ばないように足元をみて、

調査する木の前で立ち止まる。
気をぬくと、

足元は滑る。
山は雨が降ってなくても、

足元が滑りやすいのだ。
今年は、山に熊が多く出るので、

今日もハンターさんとご一緒したが、
その昔は、

熊のフンを跨ぎながら、
鈴を鳴らしたり、

みんなで大声で話したり
爆竹を鳴らしたりしながら、

歩いたものだった。
そんな感じだから、

余計に山の美しさに
気がつかなかったのかも知れない。

今日の私は、
笹につかまりながら、

一歩一歩
踏みしめるように

山の中を歩いた。
一緒に行ったきちんとMさんは、

飛ぶように山の中を歩いていたが、
いやはや、

女性がいることを
お忘れなく!

と、
思いつつ、

山に入るのは
今日でおしまいだなあ。

と、
思った。

カッコマンH君は
そんなことを言わずに!

と、
笑ってくれたけれど、

山女じゃあないからな。
私。

それにしても、
もし、うちの会社に入っていなかったら、

私は一生、
山に入ることはなく、

山の空気や
大きな笹をかき分けることも知らず、

山ではすぐに方角を
見失い、

夕方、暗くなったと思ったら、
真っ暗になる恐怖も味わうこともなく、

山は見るだけのもの、
だったに違いないから、

うちの仕事のお陰で
私の人生は一つ広がりを持ったことに

なる。
人生は面白い。

看護婦でなければわからない経験を
15年、

補償という特殊な世界の経験を
26年、

仕事を通しての
色々な関わりの中で私の人生は

広がった。
さーて、

これからはその広がりを
生かして人生を送りたい。

山に入ることは
なくなっても、

山の美しさは目に焼き付けた。

こんな美しさをみれた自分は
幸せだと、

なんだか
ジーンときた1日だった。

お節介の達人
マチづくりのご相談 承り役 中野むつみでした。

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