社長ブログ:時にふれてBLOG

値決めが経営を左右する

更新日:2023/05/15

今週は第92回目、224ページ「値決めが経営を左右する」です。Ntさんの順番で、読み合わせと感想を発表して頂きました。その感想は、

「値決めは、信頼関係を築いている担当者が行っています。当社はトップが行うことはありません。市場価格から、ニーズに合わせて、適切に値決めをします。最低制限価格からの値段を下げて、くじ引きが多く、その時々の状況を考慮して判断していきます。会社経営の利益も考えながらです。」と話してくれました。私のコメントは次の通りです。

「値決めによって会社の業績が悪くなるとすれば、それは経営者の器の問題であり、心の問題であり、経営者の持つ貧困な哲学のなせる業だと私は思います」と値決めの重要性を説いています。

稲盛和夫OFFICIAL SITEでは、「自分の製品の価値を正確に認識した上で、量と利幅との積が極大値になる一点を求めることです。その点はまた、お客様にとっても京セラにとっても、共にハッピーである値でなければなりません。この一点を求めて値決めは熟慮を重ねて行われなければならないのです。」としています。会社経営は値決めである、という格言があるように、値決めは会社経営の根幹を支える重要な要素になる。値決めひとつで会社の収益体質が決まり、場合によっては、会社の存続までもが決まってしまうからだ。

株式会社カクシンの「経営商社の決断」のブログでは「稲盛さんは価格付けは一点に決まると言われています。それは「お客様が喜んで買ってくださる最高価格」です。喜んでくださることが大事で、その中での最高価格をいいます。ですから一点に決まるのです。…松下幸之助さんは「顧客は正しい」という話をされています。「顧客に聞けば正しい価格を教えてくれるし、それは自分が想定した最高価格よりも概して高い」といっておられます。ですから安心して顧客に本音を聞きながら適正価格を決めればいいのです。」と書かれています。

 この値決めは、本文から引用した言葉のなかに「経営者の器、心、哲学」によると重要性が書かれています。仕入れ、生産性、コストダウン、利益、会社経営のすべてが影響してくる問題だと説明しています。

 当業界の仕事は、単価が国で決まっているため、落札率で競争します。これも非常に難しく大変です。JRの新幹線の補償業務を北海道支部として受注しましたが、相手から値引きの交渉がありました。それに対し、調査が夜を通して行わなければならないこと、旅費宿泊費を看ていないことなどの受注の条件がよくないことなどを説明して、高落札率で契約させて頂きました。また、当社の営業も、実績と信頼と経営を考えて、値決めして頑張ってくれています。全社員の物心両面の幸福のためにです。感謝しています。

他に意見はありませんかと振ったところ、Ooさんが、「当社は入札に依ります。大半がくじ引きで、総合評価で、価格で勝負となります。補償コンの支部長のところで低入札はできません。最低制限価格でくじ引きはおかしいのではないかと、仲間内でも話しています。最低制限価格以下の低入札では、手抜きがないのかと、厳しく管理され、それはできません。全国的な問題であり、人件費の省力化及び総力化で対処しなければなりません。大変厳しくなっています。」と発言していただきました。

記事一覧