日刊せみなりーBLOG

小樽旧寿原邸にて

更新日:2020/06/08

小樽のマチづくりに
関わらせて貰って、

はや8年。
今年は、

小樽の旧寿原邸一般公開
とイベントに

参加している。
昨日は、

その一般公開の担当で
いらっしゃいませー
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と、
『こちらの奥様ですか?』

と、
言われるほどの

馴染みようで
受付に座った。

旧寿原邸は、
大正元年に建てられ、

小樽の隠れた顔でもあるが、
昨日訪れてくださった、

小樽の方々のお話から、
寿原家そのものが、

小樽の人たちにとっては
特別の存在であり、

愛されていた事を
感じた。

ある意味、
小樽の魂でもあるようだ。

建物は、
和風建築だが、

けして華美ではなく、
でもあちらこちらに

細かな細工がなされ、
なんとも表現できない、

威風堂々さである。
が、

今回は、
少しでも旧寿原邸の維持に

役立てようと
皆様のご協力を頂き、

小さな売店も開いた。
ハガキ絵や栞、

古風な食器など
色々置かせて貰っているが

その中に、
ガラス工芸家稲垣あけみ氏の

作品がある。
少々かなり本格派工芸作品のため、

受付奥の売店に置くのが、
はて如何なものか?

という感じがしたが、
そこは旧寿原邸である。

建物そのものが持つ気風が
その作品を受け止めるのか

ちょっとした台に置いたのに
存在感が場所に馴染む。
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きっと寿原家というのは、
どんな人も受け入れる度量が

あったに違いないと
思った。

私は、
そのガラス工芸作品の中から、

アイヌ模様を
真ん中に配したグラスを

買った。
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前からどうしても

欲しかったものだ。
このグラス、

水を入れると
底の周りに模様が浮き出る。
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なんとかという技法らしいが
何度聞いても分からない。

アイヌ模様の部分は、
アイヌの方のデザインだそうだ。

アイヌと和人の
伝統工芸のコラボである。

この他
切子のお皿、

それも厚さが
5ミリから8ミリという、

おおおおお!
という貴重なもの

という
なんともすごい作品を買い、

お弁当のおにぎりを乗せ、
グラスにお茶を入れて

頂いた。
キャハ!豪華すぎ。
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その後、
お客様がグラスを一つ

お買い上げくださると
なんだか急に作品台が寂しくなり、
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あのグラスの
底知れぬ存在感を感じた。

ので、
稲垣あけみ氏にお願いし、

売店に置く作品を
増やして頂いた。

太陽の紫外線で
色が変わる酒器や

でんでん虫虫の
グラスとお皿のセットなど

見ているだけで
ワクワクする。
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それにしても
小樽は不思議なマチである。

受付兼売店に立ち寄られ、
自分と寿原邸との関係を

語られた皆様は、
一様に深い温かい眼差しを

もっていた。
一体このマチには

どれほどの
物語が眠っているのだろうか。

是非一度
小樽旧寿原邸をお尋ね下さい。

土日祝日の
一般公開は10月10日までである。

お節介の達人
マチづくりのご相談承り役 中野むつみでした。

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