社長ブログ:時にふれてBLOG

原点を見失わない

更新日:2021/10/25

今週の勉強会は76ページ「原点を見失わない」です。Kiさんに読み合わせと感想をお願いしました。「このことは実務の中でもあるなぁと思いました。成果品チェックでも、訳も解らずにボャッとしていて何となく行っています。ちゃんと精度の高いものにしていきたい。初めてのことが多く、新しいことに出会います。このことは、それぞれ大事なことと思います」と感想を述べて頂きました。私のコメントは

『原点を見すえ、ものごとの本質に立脚した判断こそが、未踏の領域で成功をもたらすのです」と述べています。

人間には、「本能心」と「理性心」があるといいます。本能心とは、闘争心、食欲、性欲、嫉妬など、自分の肉体や生命を守ろうとする心のことです。私たちは、この本能心を判断基準にして、物事を決めていく場合が多いのです。しかし、これでは動物と大差なく、判断を誤ることになります。本能心を抑えていくことが必要です。本能心なくして人間は生きられません。本能心が過剰であってはならず、最小限に抑える努力が必要だと言うことなのです。この本能心を打ち消す習慣が、理性心を発露させ、正しい判断を生むのです。

「物事の本質を見抜く力」は洞察力のことです。その洞察力を高める方法は、①物事を注意深く観察する。②クリティカルシンキング(批判的思考)を鍛える。(主観や先入観に捕らわれずに物事を見る力) ③あらゆることに興味を持つ。(情報を集める習慣を持つ) ④視野を広げる。(分数の視点を持つ) ⑤深く考える癖をつける。(「なぜだろう」と疑問を持つこと)だと五点について村尾 佳子グロービス経営大学院教員が著作で書かれています。

このことは、稲盛和夫さんも「リーダーの資質」のなかでも言われています。中国明代の著名な思想家である呂新吾は、リーダーの資質についてその著書『呻吟語』のなかで、次のように述べている。

深沈厚重(しんちんこうじゅう)なるは、これ第一等の資質」、つまりリーダーとして一番重要な資質とは、つねに深く物事を考える、重厚な性格を持っていることであり、かつ私利私欲を抑えた公平無私な「人格者」でなければならないという。さらに呂新吾は、

磊落豪雄(らいらくごうゆう)なるは、これ第二等の資質」、つまり物事にこだわらず、器量があるのはその次に位置される資質であり、最後にくるのが「聡明才弁(そうめいさいべん)」としている。

聡明才弁(そうめいさいべん)なるは、これ第三等の資質」、つまり、「頭がよくて才能があり、弁舌が立つこと」などは、リーダーに要求される資質の中では一番優先順位の低いものでしかないという。

以上、本能と理性、洞察力、リーダーの資質の三つの観点について、「原点を見失わない」という命題を考察しました。私自身もなかなかそうなりませんが、煩悩を最小限に抑えて自分の人間性を磨くということですね』と話しました。

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