社長ブログ:時にふれてBLOG
厳しい課題を課す
更新日:2023/02/21
今週は第83回目、204ページ「厳しい課題を課す」です。順番でMgさんに、読み合わせと感想を発表していただきました。その感想は次の通りです。
「読んで感じたことを文書にしました。20代の頃の自分の体験です。検定官より補償の考え方を聞かれました。その当時の会社では、先輩は役所OBしかおらず、無い無い尽くしの環境でした。私に利益性のない仕事をさせるなとの上司の意見もありましたが、将来性を信じて未経験な業務をすることは、刺激的なことでした。自分で楽しみ方を見つけることができました。また、会社に環境が必要とも感じました。」とのことでした。私のコメントは次です。
「つまり楽な方向へ流れるようにする自分に、厳しい課題を課すことのできる真摯な人間性を持ち、真剣に自分の仕事で悩む人でなければ、この豊かな時代に、新たな活路を開くことはできないと思います。」と書かれています。この話は、第二電電の創業の決意と社員の精神力です。次の書き込みがありました。
「私は京セラから、第二電電(今のKDDIの前身)の創業に出向で参加しました。ちょうど通信の自由化となり、第二電電だけでなく、日本テレコム、日本高速通信が参画して熾烈な顧客獲得競争が行われました。日本テレコムの中心母体はJR、日本高速通信は道路公団やトヨタです。それに対して第二電電は京セラでした。新聞紙上では圧倒的に第二電電が不利な状況ということが書かれていました。しかし創業時の第二電電の社員はまさに『明日の保証がない、危機的状況の中で懸命』に働いていましたね。本当に稲盛さんが書かれている内容は、実感できます。本当にそうですね、京セラという京都の一企業が、JRや日本道路公団、世界のトヨタを相手に戦ったのですから、相手は資金力が十分ですので、”ベンチャー精神を鼓舞”というのは難しかったのでしょうね。結果第二電電が圧倒的に顧客を獲得しブッチギリの1位でした。」との第二電電社員の「板子一枚下は地獄」の心境です。
また、『成功への情熱』稲盛 和夫PHP研究所[1996]では、「私たちに必要なことは、現状に甘んじることなく、自分の限界にチャレンジし続ける精神的な強さと意思の力を養うこと。自分に負けない人だけが、どんな苦労もいとわず、ビジネスを成功させるために、全力で打ち込むことができる。この豊かな時代に、新たな活路を開くためには、自分を極限にまで追いつめる強さと勇気を持たねばなない。」と書かれています。
「板子一枚下は地獄」の「板子」とは、簡単に説明すれば「和船(わせん)の床板」のことです。 つまり、和船において船底の上に敷いていた板のことを指しています。 その下は、地獄のような深い海です。 この構造を考えれば、船乗りが乗っている船の板子のすぐ下には危険が待ちかまえているということが分かります。 この様子が、彼らの仕事が危険と隣合わせであることの例えとなっているのです。
別の話しですが、検索中に私の好きな言葉に出会いました。「人生、出会うべき人には必ず出会う。しかも、一瞬遅からず、早からず。しかし、内に求める心なくば、眼前にその人ありといえども縁は生じず。」森信三(哲学者、教育者)さんです。
私の恩人との出会い、稲盛和夫さんとの出会いも、その時が最適な時期であり、求める心があったときに出会ったのです。他に「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」、「好きこそものの上手なれ」との諺などがあります。余談になりました。
他に二人(Hoさん、Ooさん)が、「新しいことに挑戦する」ことの意見がありました。積極的な意見でした。